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side流夜3
しおりを挟む「………」
「今、この状況で、咲桜ちゃんを大丈夫に出来るのは誰だって聞いてんだよ」
「……………さお……」
「お前は、咲桜ちゃんの何なの」
「………」
「僕は、衛の言葉がすきだよ。『真実を歪めるだけだ』。十三らしいよ。十三は、――生きにくい命の十三はそうやって生きて来た。その生き方を、僕は否定しない。どんな過去があろうが今だろうが、清濁併せ呑んで生きていいと思ってるよ」
……清いも、濁りも。
そっと、瞼をおろした。
「……………。ああ、そうだな。あいつらは清々しいほど濁った生き方をしていたな」
「僕の中で、咲桜ちゃんにはお前の恋人って立場しか与えていないよ」
俺はやっと、眩しい灯りの中で目を開くことが出来た。
「ああ。――そのままで、いい」
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