朧咲夜5-愛してる。だから、さようなら。-【完】

桜月真澄

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side流夜22

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「そうね。……桃ちゃんなら、咲桜ちゃんが聞いたことで、わかったと思うわ」

「だと嬉しい~」

朝間先生は少し腕を離して、咲桜の顔を覗き込んだ。咲桜の顔が涙でぐしゃぐしゃだ。

「うん。桃ちゃんに似た美人さん。もっと綺麗になるわね。ね、在義兄さん」

「そうだねえ。……でも性格が、桃より夜々ちゃんに似てる気がするのはなんでかなあ」

「気の迷いです。あ、違った。気のせいです」

朝間先生の訂正。咲桜、朝間先生の影響受けすぎだろう……。

「流夜くん」

「―――はい」

在義さんに呼ばれて、静かに返した。

「何を言われるか、わかっているかな」

「………はい」

すぐ傍では咲桜と朝間先生が泣き笑いで楽しそうにしている。俺だけ極寒の中だった。

「ありがとう。流夜くんのおかげだ」

「すみませ――……は?」

「ん? 私に二度言えと?」

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