朧咲夜5-愛してる。だから、さようなら。-【完】

桜月真澄

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side流夜6

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休日に吹雪のところにいると、スマートフォンが着信を告げた。

「流夜―、話すんなら外でねー」

吹雪に注意されたが、表示された名前を見て出る気をなくした。

なんで休日にまで――咲桜の関係のないところで――この人と話さにゃならん。

しかし、いつまでも切れる様子のない着信音。

少しの疲弊を口から吐き出し、応答した。

「もしも
『なんですぐ出ないんですか!』

怒られた。相当ご立腹のような咲桜の母代りだが、淡々と答える。

「すみません。あなたと話す理由がなかったもので」

『バカげたこと言ってないですぐにうちに来てください。咲桜ちゃんがシメられてしまいそうです』

直後、吹雪に断りもなく駆け出していた。

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