朧咲夜5-愛してる。だから、さようなら。-【完】

桜月真澄

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side咲桜47

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吹雪さんが妖艶とすら言える微笑を浮かべて店に入って来た。

「遙音がそうしたいんなら、流夜も降渡も反対することないんじゃない?」

最強のお出ましだった。

流夜くんと降渡さんから反論はない。吹雪さんは当然のように微笑む。

「発案者流夜なんだし、がんばってよね」

「……ああ」

「降渡は流夜の足引っ張らないようにね」

「俺に注意することってそこなの?」

「それ以外にあるの?」

「……ないです」

変らぬ表情で言われて、降渡さんがしおしおと引き下がった。つよー。

「じゃー三人は隠れてようね」

はいはーい、と吹雪さんが私たちを押していく。

首を巡らせて流夜くんを見た。

流夜くんは疲れた顔をしていたのを、私が見ているのに気づいてふっと微笑んだ。

ずきっと、した。

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