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六 わりーわりー、足が滑った。
side咲桜14
しおりを挟む「でも……私が、その……すきですって言っちゃったから……流夜くん出て来ざるをえなくしてしまったんじゃ……」
「いや、今日には咲桜と付き合ってること、言うつもりだったから」
「そだったの?」
「ああ。心配かけたくなかったから、宮寺とタイマンで話つけようと思ってたんだけど……それでいってたら、失敗してたな」
「なんで――
「言ってたろ? あいつ。俺一人の問題だったら追い詰めてた、て。咲桜が声にして言ってくれたから、宮寺は秘密にする側についてくれたんだよ。……俺は咲桜のこと、何からも護る気持ちでいるけど、この関係だけはな、俺一人じゃ護り切れない。だから、今日はありがとう」
「………はい」
ぎゅうっと抱き付くと、流夜くんは優しく受け止めてくれた。
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