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六 わりーわりー、足が滑った。
side遙音1
しおりを挟む「あれ、夏島?」
「げっ! 宮寺……」
友達といたところを宮寺に見つかった俺は、呻き声をあげて額を押さえた。
宮寺が来ると知って以来ガラにもなく隠れていたのに。
「なんだ、お前こっち来てたんだ。桜庭行くかと思ってた。神ぐ
「うおらっ! あ、わりーわりー、足が滑った」
宮寺の脇腹に中段蹴りが炸裂した。
俺といた友達三人が呆気にとられて、口半開きになった。
宮寺のネクタイ摑んで低くささやく。
「ここであいつの名前出すんじゃねえよ」
睨みつけると、宮寺はうなった。
「お前……本気で蹴んなよ。痛いって」
「遙音、宮寺先生と知り合いなのか?」
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