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五 タチが悪いタイプの天才だ。

side咲桜53

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急に、流夜くんの手が熱くなった。

私が顔をあげると、頭を押さえられてまた俯くようになってしまった。

「あの? 首痛いです」

「お前……爆弾ばっか落とすなよ……」

「いや、それは流夜くんの方かと」

「お前だよ。……頭沸騰しそうだ……」

「?」

「気にするな。戯言だ」

「ですか?」

一言にふされて首を傾げていると、流夜くんの手が私の髪を撫でた。

「偽婚約から、婚約に一歩前進ってことで、な?」

ぶっきらぼうな声。恥ずかしいのかな? 私は嬉しい。

「はいっ」

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