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四 敵、多過ぎでしょう。

side流夜60

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「……それで、悩みは解決か?」

「うん? まーいちおーは」

「じゃあ今度はこっちからな。お前、進路はどうする気だ?」

「……ここって進路指導室だっけ?」

遙音が嫌そうな顔をした。

「教師としての方じゃねえよ。親代わりとして、だ。お前がどう思おうとな。どの道選ぶにしろ、俺ら三人、頼れよ」

「………」

遙音は少し顔をうつむけた。

遙音と、結構昔からこういう話はしてきた。

「……大学、は行く気ない」

「進学しないのか?」

「もともと高校も行く気なかったし――勉強なんて独学で出来るし、なんだったらお前らに師事した方が勉強になる気もするし。――今のとこ、進学は考えてない」

「なら就職か?」

「うん――」

一筋の眼差し。その先に見ているものが、今ならわかる気がした。

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