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四 敵、多過ぎでしょう。

side流夜48

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「それにしては浮かない顔だな?」

「あー、うん」

いただきます。遙音は打ち明けるより先にカップを手にした。

「……笑満ちゃんが、泣いたんだ」

「松生が?」

そりゃ泣くくらいあんだろ。そう言うと、遙音は軽く首を横に振った。

「なんつーか、――ああごめん時間くれ!」

頭抱えて突っ伏した。時計を確認する。

時間……吹雪のところは、遅れても大丈夫。

遙音に「勝手にしろ」と言って、仕事――私事用のパソコンを開く。

仕事面でも公私の区別はある程度つけておかないと危ないから、仕事用のパソコンは二台用意して使い分けていた。

言っても、家に持ち帰り仕事をすることはないので、家で開くのは私事用の方だけだ。

遙音がローテーブルに突っ伏して唸っているので、放っておいて本棚に資料を取りに行く。

帰ってくると、今度は鞄を抱き込んで唸っている。

まあなんだ……がんばれ。

「……神宮って咲桜に泣かれたことある?」

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