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四 敵、多過ぎでしょう。
side流夜14
しおりを挟む「そんなの、俺が訊きたい。未だに事件に巻き込まれ続けてる奴に、どうしてそんなに優しく出来る? 親身になってくれる? ――答えなんて、似たり寄ったりじゃないか?」
「………」
好きになったことに、選定基準なんかなかった。
咲桜がどれだけのことを抱えていても、それを抱えて生きてきた咲桜をすきになってしまったから、否定する要素になんかならない。
簡単な言葉で言えば、俺には咲桜の存在が一番大事だ。
「否定がないんなら、同じでいいのか?」
こくりと咲桜は肯いた。
紅らんだ頬が答えだと思いたい。
「まー宮寺のこと解決するのに簡単なのは、降渡が絆との関係はっきりさせりゃいんだけど。絆がかなり頑固なんだよ。今、弁護士のたまごなんだけどな?」
「弁護士さんなんだ」
「修行中の、な」
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