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二 それでも君は咲桜を望むのか?

side流夜11

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「俺に。ちゃんとお互いの意思だ。だから俺はもう絆に関わることもないから、お前に付け回される覚えもない」

「………」

宮司は放心したように固まってしまった。

顔の前で軽く手を振ってみたが反応がないので、今のうちに帰ることにしよう。

幸い、宮寺が車の移動に邪魔になる位置にいなかったので、本当に放置して帰――ろうとしたところで、電話が鳴った。

上総警察署だった。

出ると吹雪で、上から署に来るように要請があったという。

発生した事件に、専門家として意見をもらいたいということだ。

――日本で取ったのではないのであまり言ってはいないけど、一応は犯罪学の博士号を持っているわけだから、学者を名乗れるんだけど。

咲桜を待たせてしまうな……。

こんなときでももう、優先的に考えるのは咲桜になっていた。

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