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四 誤解
side作之助13
しおりを挟む……水都さんの面倒見ながら、を否定出来なかった……。
これってもしかして、水都さんの父様と何かあったら頼れって意味かな?
まあ、もう水都さんの父様とは会うこともないと思うけど。
次からは山手さんたち連れて行ってってしつこく言ったし。
「ありがとう。助かる」
でも義には義を尽くさないと。
お礼を言うと、少し間を置いてから景ががしっと俺の両肩を掴んできた。
「景?」
景は真剣な顔で俺を見て来る。
「もう何があっても俺らお前の味方するから絶対一人で抱え込むなよ。あと水都が面倒かけたらすぐに呼べ。説教くらいなら出来るから」
「あ、ありがとう……」
水都さん、幼馴染間でどんだけ問題児扱いされているんだ。水都さんに対する不安がどんどん募っていくよ。
「……水都さんってよく説教されるタイプなの?」
一応訊いておこう。なんか気になってきてしまったし。
景は俺の肩から手を離して一度瞬いた。
「いや? 羽咲のが問題児だから説教喰らいやすいのは羽咲だな。でも羽咲が問題児過ぎて水都の問題児程度が目立たないだけで、水都も普通から見たら立派な問題児」
……景、いま『問題児』って何回言った? 頭が追いつかない……。
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