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二 発覚
side水都17
しおりを挟むコガサクくん、友達が出来ないって嘆いていたから、わたしのこともそういう風に見ていなかったんだろう。
そもそも友達の条件ってなに? 状態かもしれない。
昔なじみの玲くんのことも友達とは呼ばなかった。
「友達ですよ。わたしとコガサクくんは。だから一緒に帰りましょう」
コガサクくんと一緒だとついにこにこしてしまう。
ヤンキーで有名なコガサクくんだけど、わたしにはにこにこ発信源だ。理由はわかないけど楽しい。
「……そっか」
こくりと軽く肯いたコガサクくんは、わたしに並ぶように歩き出した? ありゃ? 反応が薄い……? 予想外と言うか、もっと戸惑うか全力で否定してくるかと思ってたんだけど……まあいっか。
「そうだ。作之助って呼んでもいいですか? わたしも呼び捨てでいいですよ」
「いいけど、水都さんは水都さん」
「譲らないんですか」
「譲らない」
頑固は発揮出来るんですね。
譲らないのならわたしも無理強いはしませんが。
昇降口で待っていてくれていた露季ちゃんと快理ちゃんは作之助を見て「コガサク、明日は校内に気をつけろよ~?」とか、「特に見えない場所に気をつけろ」とか言っていた。
作之助は「うん」と肯く。
……なぜわたしだけわからない隠語で話しているの! もうそんなに仲良しになっていたの!?
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