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二 発覚
side作之助9
しおりを挟む止めようとしたらしい藤沢さんを遮って、玲哉が俺の両手を掴んできた。
……やっぱ何かあんだろ、ここ。
簡単に踏み込んでいいとは思えないから何も言わないけど。
んで、俺の住むアパートから、藤沢さんの家の途中で。
「いやー、驚きだね。コガサクくんが玲くんと知り合いだったとか」
「だな」
普段着の俺と制服の藤沢さんが並んでいる。
……どうか藤沢さんが学校サボって不良と逢っていたとか思われませんように……。
「ヤンキーって言われてること、玲くんには言ってなかったんですね?」
「……やりたくてやってるわけじゃないし、言うことでもないかなって」
面倒見のいい玲哉に知られたら、なんか面倒かけてしまいそうで。
藤沢さんは帰り際とは一転、ご機嫌なようだ。
……さっきの『ちなみさん』に『とおとうみさん』が誰なのか……訊かない方がいいよな。
「そういえばコガサクくん、ご飯は食べました? 睡眠はとれていたみたいですけど」
「うん。味噌汁の残りに米混ぜて食べた」
うちではねこまんま、と呼ばれている。地方によって呼び方は違うみたいだけど。まあ残り物メシだ。
「……わたしおかゆとか作って来ればよかったですね。すみません、気が利かなくて」
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