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六 めっちゃ仲良しじゃん!

side咲桜22

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そう言われても、すでに流夜くんの膝の上にホールドされているので、私はこれ以上近づきようがない。

「こっち向け」

促されて顔を向けた。

―――触れてもいい、二日ぶりの、流夜くん。

私も感極まってしまい、その肩に額を押し付けた。

頼のことは、どうすれば解決するかわからなかった。

と言うかそもそも、私に対しての執着も解決していないのに――十年がかりでも解決してないのに。

頼に目をつけられてしまえば最後だ。

一生追いかけられる。一生なんてまだ生きてないけど、そんな気がする。

だから流夜くんのことは知られたくなかった。

ただでさえ複雑な環境の流夜くんを、頼みたいな危険物――人物ではなくて危険物に、近寄らせたくない。

友達だけど、あの性格が出てしまうと注意しないといけない。

私はこの十年頼に絡まれていたからもう諦めているけど、もっと早くにどうにかしておけば、自分を伝って流夜くんのことがばれることもなかったのに。

申し訳ない気持ちでいっぱいになる。

「……ごめんね、流夜くん」

あまりに私が気落ちしているからか、流夜くんが優しく髪を撫でてくれた。

「俺は大丈夫だ。もう気にしなくていい。咲桜……本当にお前、危険なことなかったか?」

「頼が危険物だからそれ以上の危険はない」

「せめて人物って言ってやれ」

流夜くんの声は平坦だった。

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