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五 一緒にいるんだから、頼れよ。

side流夜4

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「……うん」

在義さんからのゆるしがなかったのがショックなのか、咲桜はまだ浮かばない。

せっかく楽しい日だったのに……そんなことが口から聞こえそうだ。

……そういう淋しさを取り除くのも、俺が咲桜に望んだ位置だ。

いつも笑顔でいてほしいから。

「また、デートしよう。咲桜の行きたいところ考えておいてくれ」

そう言うと、咲桜は瞳を見開いた。

「え……いいの?」

「いいに決まってるだろ。俺は咲桜以外とデートなんて出来ないみたいだからな」

昼間に咲桜に話した、学生時代のことは真実だ。

誰かと一緒にいて、この時間の永続を願ったのは初めてだ。

咲桜と一緒だと、早く署へ行きたい、なんて思えるわけがないと気づいた。

むしろ咲桜と一緒にいたいのだと。

「で、でーと?」

「うん? 違ったか?」

その表現は嫌だったろうか。

訊き返すと、咲桜は首を横に振った。

「ううんっ! う、嬉しい! ま、またよろしくお願いします」

そう言って律儀に頭を下げてきた。

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