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ソノサキ13 side咲雪

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『少しは執着しなさいよ。お母さんの苗字なのよ?』

『でも母さんも結婚しても『雪村』なんだろ? 俺も変わんないってことだろ』

そう、圭一お父さんと光司お父さんは兄弟で、しかも晃くんと同じ苗字。

奏子さん、運命とか感じちゃったのかな? なんて。

圭一お父さんと光司お父さんは結婚歴がなくて、ご両親ももう亡くなっていて、二人でご実家に住んでいるそう。

うちと近所ってほど近くもないけど、少しかかるけど歩いて行ける距離にあるんだって。

圭一お父さんは司の婿養子になるから、近いうちに私たちの家に引っ越してくることになった。

反対に、晃くんと奏子さんはお父さんたちのご実家に引っ越すんだって。

二人っきりで暮らすことは出来なくなるけど、歩いて行ける距離のおうちだから、逢えなくなるわけじゃないのが嬉しかった。

でも、どっちも入籍を急いではいなくて、引っ越しも仕事の様子を見ながら決めたいって言われた。

私は晃くんと離れ離れになるわけじゃないから、それだけで十分だ。

少し歩き疲れて、近くにあったカフェに入った。晃くんと二人でこういうところ、初めてだ……!

「しばらくはお互い忙しいな」

「だね。でも、うれしーな。家族が一気に増えちゃった」

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