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コクハク2 side咲雪
しおりを挟む「……へ―――?」
旭、今、なんて言った?
自分の顔が、旭の方を向いた。旭は、何か痛いところでも抱えているみたいな顔をしている。
なんで? なんで旭がそんな顔をするの? 理由が見えないよ?
旭は、ゆっくり口を開いた。
「俺の母さんも、結婚しないで俺を産んだのは知ってるよね? 俺とさゆの血縁上の父親、同じ人なんだ」
―――――。
「……うそ」
私のすがるような小さな否定を、旭は首を横に振ることで一蹴した。
「本当だよ。さゆのお母さんは知ってる。でも、言わないでほしいって言われてたんだ。俺は、小学校でさゆと逢った時から、さゆが妹だって知ってた。ずっと、兄としてさゆのこと、大事に思って来た。俺が、……もっと早く、名乗り挙げていればよかった。そうしたらさゆ、恋愛感情を置いて来ちゃうようなこともなかったかもしれない……」
うそ……私が旭のいもうと、って……じゃあ、旭は、わたしの………――――
「旭が、私のお兄ちゃん、なの……?」
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