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コクハク1 side咲雪
しおりを挟む「さゆー。今日さゆん家行ってもいい?」
「えっ、それは――」
朝、教室に入ってくるなりそう言って来た旭。
晃くんから、一緒に住んでいる諸々は旭にも話したって聞いているけど……。
「大事な話があるんだ。晃には了解もらってる」
「話?」
「うん。俺と、さゆのこと――」
旭の目は、やけに真剣だ。……なんか、はぐらかせない……。
「で? どうしたの、旭」
リビングに通して、一応お茶を淹れてこようと背を向けたら、旭の声に足が縫い止められた。
「あのね、ずっと黙ってたことなんだけど、俺、知ってたんだ。さゆが、俺の妹だって」
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