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コイゴコロ1 side晃
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日曜日、今日は俺が食材の買い出しの日。
勉強の意欲が増したさゆは、今日は勉強漬けだー! と騒いでいた。
母さんたちは来週の金曜日に帰って来て、月曜日にまた発つ予定らしい。
それが過ぎたら俺たちは夏休みだ。
と言っても、ガチガチの進学校だから補講が目いっぱい詰まっているけど。
相変わらずさゆとの同居は秘密だから、一緒に外を出歩くことはない。
さゆは『付き合ってるっぽいこと』ならする気だったみたいだったから最初の頃は、デートくらいは誘ってもいいかなって思っていた。
でも、どんどんさゆに惹かれている自分に気づいて、誘うのはやめていた。
これ以上距離が近くなったら、本気で手放せなくなる。
俺と一緒になったって、さゆを幸せになんてしてあげられないかもしれないのに……。
さゆのことは、絶対に傷つけないし泣かせないって決めている。
でも、好きな人のことを傷つけない自分になれるって、俺は言い切れない……。
近場のスーパーへの途中にある古書店の店先で、店外に出された書棚を見ている人影に気づいた。
「旭?」
勉強の意欲が増したさゆは、今日は勉強漬けだー! と騒いでいた。
母さんたちは来週の金曜日に帰って来て、月曜日にまた発つ予定らしい。
それが過ぎたら俺たちは夏休みだ。
と言っても、ガチガチの進学校だから補講が目いっぱい詰まっているけど。
相変わらずさゆとの同居は秘密だから、一緒に外を出歩くことはない。
さゆは『付き合ってるっぽいこと』ならする気だったみたいだったから最初の頃は、デートくらいは誘ってもいいかなって思っていた。
でも、どんどんさゆに惹かれている自分に気づいて、誘うのはやめていた。
これ以上距離が近くなったら、本気で手放せなくなる。
俺と一緒になったって、さゆを幸せになんてしてあげられないかもしれないのに……。
さゆのことは、絶対に傷つけないし泣かせないって決めている。
でも、好きな人のことを傷つけない自分になれるって、俺は言い切れない……。
近場のスーパーへの途中にある古書店の店先で、店外に出された書棚を見ている人影に気づいた。
「旭?」
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