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キモチ12 side晃
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「琴がそうだったの誰も知らないんだから言うなよ! 琴、新しい場所でちゃんと友達作って高校生やりたいの!」
……胸ぐらをつかんで揺さぶりながら言われても……。
「わかった。わかったから離せ」
牙をむく琴を落ち着かせようと、一度手を離させた。
……毛を逆立てた凶暴な野良猫のようだ。
そのとき。
「晃―? あ、いた。おーい咲雪―。晃いたぞー」
巽と、少しだけ遅れてさゆが姿を見せた。
「どうした、二人とも」
「こ――雪村くん、奏子さんが探してたよ」
「俺はその付き添い。……ん? え、なに晃。早速女子口説いてんの? あんだけ女子寄せ付けなかったお前が?」
「えっ。さすがバレンタイン記録保持者っ」
「そんなわけあるか。あー……絡まれてただけだよ」
ヤンキーだったこととか、過去知り合いであることとか言わなかったのに、その説明が気に食わなかったのか琴は肩を震わせて――
「この……二度と琴の前に現れるんじゃないバカ―――!」
……胸ぐらをつかんで揺さぶりながら言われても……。
「わかった。わかったから離せ」
牙をむく琴を落ち着かせようと、一度手を離させた。
……毛を逆立てた凶暴な野良猫のようだ。
そのとき。
「晃―? あ、いた。おーい咲雪―。晃いたぞー」
巽と、少しだけ遅れてさゆが姿を見せた。
「どうした、二人とも」
「こ――雪村くん、奏子さんが探してたよ」
「俺はその付き添い。……ん? え、なに晃。早速女子口説いてんの? あんだけ女子寄せ付けなかったお前が?」
「えっ。さすがバレンタイン記録保持者っ」
「そんなわけあるか。あー……絡まれてただけだよ」
ヤンキーだったこととか、過去知り合いであることとか言わなかったのに、その説明が気に食わなかったのか琴は肩を震わせて――
「この……二度と琴の前に現れるんじゃないバカ―――!」
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