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流夜・二十六歳
side流夜2
しおりを挟む……バカが撮った咲桜の写真(本当にあいつは性格悪いので自慢とばかりにツーショットばかり)を送り付けてくるから、そのあたりは……まあ、感謝していなくもない。
片方写ってなくていいんだけど。
「國陽といるために俺に仕事押し付ける口実だ」
「お前斎月姫には本気で冷たいよね……」
実際あいつにはそういう目的があるからな。
はあ、とため息をつく吹雪。
「お前、そのうち斎月姫がくれた咲桜の写真で写真集とか作りそうで怖いね」
「………」
「うわやっちゃった。こいつに余計な知恵入れちゃった……。五秒前の僕しね」
いや、さすがにそれはストーカーなんやらに抵触するんじゃないかという気がするからそこまではしないけど。
……頼(らい)に頼むのはありだろうか。すでに作っていそうな気もするが、頼の写真は咲桜に管理されているとも聞いたことがある。
俺の警察側の人間としての矜持(きょうじ)が試されているのか?
……でも、咲桜の写真があるなら、隣にいるのは俺でありたい。
なんのためらいも不安感もなく隣にいて、咲桜から目を背ける必要がなくなるようにして、生涯をともに過ごすため。
今はそのための、準備の時間だ。
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