ベルガモットの空言

小春佳代

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耐え時

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心がバラバラになりそうで
繰り返してきたから知ってるわけで
だから私だけが好きなんだという苦しさを
夜明けには持ち込まなくて済む人間の潔さに
救われたりもして

意識をして歌を歌い続けたら
いつの間にか
知らない人が私の名前を
ちゃん付けで呼んでいて

また君のことを思い出して

女子という生き物に憧れ続けたら
薄紫色を纏った演出力満点の可愛らしさと
脳を溶けさせる幻のような歌声を持った女の子に
目と心が釘付けになって

また君のことを思い出して

自分の残された人生は
自分でプロデュースしていくんだって
一人の世界で勝手に息を巻いて

また君のことを思い出した

ふと
飽きられてる時期
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