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悪役令嬢、顛末を聞く
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その後のメイソンエイミのことを聞いた。
思っていた通り、ワイアット侯爵はメイソンを許さなかった。
元々、ワイアット侯爵家を継げないメイソンは、数ある縁の中から一番の良縁のプライウッド伯爵家の入婿になれるはずだったのに、それを事もあろうに婚約者を下に見るという愚行を冒してしまった。
仕方ないわよね。
自分のやったことの責任は、自分で取らないと。
エイミって子、転生者っぽいし、何だかまだ関わって来そうだけど・・・
平民が貴族に危害を加えた場合、貴族同士より罰が厳しい。
そう。
あの二人、貴族籍を失ったのよね。
どうやらタンドリー男爵は入婿だったらしくて、奥様に頭が上がらないみたい。
婚約前に付き合ってたメイドとの子供を、拝み倒して認知して引き取ってもらえたはいいけど、今回のことで夫人に激怒されたらしい。
娘を平民にするか、離縁されて男爵が実家に戻るかの二択を迫られて、男爵は当然娘を平民にすることを選んだ。
婿入り先の相手が平民になったわけだから、メイソンも平民になったのよね。
一応、ワイアット侯爵夫人が仕方ないから平民用の小さな家を買ってやったらしい。
しかも、侯爵家で買った野菜や肉の端材を家令が届けてるんですって。
夫人曰く、衣食住を与えてないと更なる犯罪に手を染めかねないから、って。
あー、まぁ確かに、今まで上げ膳据え膳で何の苦労もしてなかったメイソンがいきなり平民として生活はできないわよね。
エイミの方は、いつ転生者としての記憶を取り戻したのか分からないけど、前世が子供とかだったら、前世チートで料理とか家事全般お任せ!とはいかないだろうし。
「シア。これで良かったの?」
「ええ。メリッサ様の新たな婚約者の件はありますが、概ね満足ですわ」
伯爵家を継ぐメリッサに寄り添って支えてくれそうな人、いるかしら。
あとで、お母様に頼んでみましょう。
「しかし、あの庶子、わけのわからないこと言ってたね。シアを悪役とか何とか」
「そうですわね。マリアンヌ様がすぐに怒ってくださったので、細かく聞けませんでしたけど。演劇か物語か、きっと平民の人たちに流行っている何かの登場人物だったのでしょう」
「それでも、シアを悪役だなんて」
「あの方たちにとっては、私もメリッサ様もマリアンヌ様も、悪役なのだと思いますわ。だって彼らを断罪して平民にしてしまったんですもの。でも、私は婚約者を蔑ろにし、罵倒した上に手をあげるような方は貴族には相応しくないと思っていますの。ですから、後悔していませんわ」
私が悪役令嬢だとしても、気高く誰もが見惚れる悪役令嬢でいたいわ。
思っていた通り、ワイアット侯爵はメイソンを許さなかった。
元々、ワイアット侯爵家を継げないメイソンは、数ある縁の中から一番の良縁のプライウッド伯爵家の入婿になれるはずだったのに、それを事もあろうに婚約者を下に見るという愚行を冒してしまった。
仕方ないわよね。
自分のやったことの責任は、自分で取らないと。
エイミって子、転生者っぽいし、何だかまだ関わって来そうだけど・・・
平民が貴族に危害を加えた場合、貴族同士より罰が厳しい。
そう。
あの二人、貴族籍を失ったのよね。
どうやらタンドリー男爵は入婿だったらしくて、奥様に頭が上がらないみたい。
婚約前に付き合ってたメイドとの子供を、拝み倒して認知して引き取ってもらえたはいいけど、今回のことで夫人に激怒されたらしい。
娘を平民にするか、離縁されて男爵が実家に戻るかの二択を迫られて、男爵は当然娘を平民にすることを選んだ。
婿入り先の相手が平民になったわけだから、メイソンも平民になったのよね。
一応、ワイアット侯爵夫人が仕方ないから平民用の小さな家を買ってやったらしい。
しかも、侯爵家で買った野菜や肉の端材を家令が届けてるんですって。
夫人曰く、衣食住を与えてないと更なる犯罪に手を染めかねないから、って。
あー、まぁ確かに、今まで上げ膳据え膳で何の苦労もしてなかったメイソンがいきなり平民として生活はできないわよね。
エイミの方は、いつ転生者としての記憶を取り戻したのか分からないけど、前世が子供とかだったら、前世チートで料理とか家事全般お任せ!とはいかないだろうし。
「シア。これで良かったの?」
「ええ。メリッサ様の新たな婚約者の件はありますが、概ね満足ですわ」
伯爵家を継ぐメリッサに寄り添って支えてくれそうな人、いるかしら。
あとで、お母様に頼んでみましょう。
「しかし、あの庶子、わけのわからないこと言ってたね。シアを悪役とか何とか」
「そうですわね。マリアンヌ様がすぐに怒ってくださったので、細かく聞けませんでしたけど。演劇か物語か、きっと平民の人たちに流行っている何かの登場人物だったのでしょう」
「それでも、シアを悪役だなんて」
「あの方たちにとっては、私もメリッサ様もマリアンヌ様も、悪役なのだと思いますわ。だって彼らを断罪して平民にしてしまったんですもの。でも、私は婚約者を蔑ろにし、罵倒した上に手をあげるような方は貴族には相応しくないと思っていますの。ですから、後悔していませんわ」
私が悪役令嬢だとしても、気高く誰もが見惚れる悪役令嬢でいたいわ。
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