推ししか勝たん!〜悪役令嬢?なにそれ、美味しいの?〜

みおな

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悪役令嬢、両親を動かす

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 ダミアンの協力は取り付けたから、お父様とお母様にもお願いすることにした。

「というわけなのです。お父様、お母様、どうかお力をお貸しくださいませ」

「もっちろんよ!ね?旦那様」

「ああ。可愛い可愛いアナスタシアの願いだ。ドーンと任せなさい!」

 アデライン公爵夫妻、つまりアナスタシアのお父様とお母様はアナスタシアを溺愛している。

 カイルとの婚約の時も思ったけど、イケオジと超絶美女は娘ラブ過ぎる。

「さすが私の自慢のお父様とお母様ですわ」

「そ、そうか。自慢か」

「ええ。かっこよくて頼りになるお父様。優しくて美しくて憧れのお母様。大好きですわ」

「「アナスタシア!」」

 我が両親ながら・・・チョロい。

 でも、自慢なのは本当。
この家の子供に生まれて良かったって、最近本気で思う。

 普通なら、王家との縁を望むのに、私がカイルがいいって言ったら、王家からの打診前にローレンス公爵家との婚約を整えてくれた。

 シシリーとか見てると、うちの親って本当に子煩悩だし出来る親だなって思う。

「ローレンス公爵と一緒にワイアット侯爵と話をしよう。オフィーリア、プライウッド夫人と話してくれるかい?」

「もちろんですわ」

 陛下の方はダミアンが話をしてくれることになってるから、私はあのヒロインもどきをどうにかしなきゃだけど・・・

 メイソンがフリーになるし、いっそくっつけばいいのに。

「ねぇ、お母様。ワイアット侯爵子息が連れていたタンドリー男爵家の庶子の方。あの方とワイアット様が一緒になって下さったら、よろしいと思いませんか?ワイアット様は随分とあの方を可愛いだの何だのと肩入れしているようでしたし」

「まぁ!まぁまぁまぁ!そうなのね?分かったわ。その方向で、タンドリー男爵家の方も手を回しておくわ」

 よし!
これで、メイソンがエイミとやらとくっつけば、問題なし。

 まー多分、メイソンはワイアット侯爵家から廃籍されると思うけど。

 騎士団長、厳しいのよね。
私とシシリーに手をあげようとしたとバレたら・・・間違いなく殴られると思うわ。

 そして、カイルが絶対にバラすわよね。

 私は一応、両親には黙っておいたけど。

 私ラブの両親だもん、叩かれそうになったなんて言ったら・・・

 メイソンを完膚なきまでに叩きのめしそう。

 いや、いいんだけどね。叩きのめしても。
 女に手をあげるようなクズ、叩きのめしてもいいんだけど。

 優しい両親がそんなことをしなくても、絶対騎士団長が叩きのめすの確実だしね?

 期待してますよ?騎士団長。

 
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