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悪役令嬢、嫉妬される
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「ねぇ、シア。何で他の令嬢の印象を僕に聞くの?僕はシアが好きで、シアの婚約者だよ?シアが僕を望んでくれたと聞いたけど、違うの?」
あれ?
何でカイルがちょっとヤンデレっぽくなってるの?
え?カイルは寡黙キャラだったはずなのに。
「かっ、カイル様?どうされましたの?私はカイル様のことが好きですわ」
嘘偽りない本心だ。
カイルは、私の最推し。あの頃からずっと現在も、カイルのことは大好きだ。
「本当に?」
「ええ。私はただ、ペイジ男爵令嬢様は可愛かったなと思ったのです。カイル様は彼女のような方をどう思うのかなとか思って」
「シアの方が何百倍も可愛いと思うけど」
確かにアナスタシアは美少女だけど。
可愛いというよりは綺麗なのよね。
その点、ヒロインは可愛い系だ。
ジュリアンお兄様の婚約者になった、エリザベス様とは系統の違う可愛さ。
エリザベス様が小動物系のタイプだとすると、ヒロインは妖精とか天使系。
小動物系の癒されるのとはちょっと違う感じ。
まぁ、どちらにしろ守ってあげたくなる可愛さには違いないけど。
その点アナスタシアって、崇めるというか観賞用というか。
だからカイルの「シアの方が何百倍も可愛い」というのは、カイルの贔屓目だと思う。
「ありがとうございます。でも、ちょっと言い過ぎですわ。もちろん、カイル様に可愛いと思ってもらえるように努力はするつもりですが」
「そんなことしなくても、シアは十分可愛いのに。ジュリアン殿だってそう言うだろ?」
「・・・お兄様は、エリザベス様が可愛いだの、目が離せないだのと・・・惚気られておりますわ」
婚約するまでは、私にベッタリとまではいかなくても、それなりにシスコンな感じだったのに。
まぁ、いいけどね?
婚約者と仲睦まじいなら、その方が良いけどね。
ジュリアンは、アデライン公爵家の嫡男だから、お嫁さんをもらって家を継がなきゃだし。
そのお嫁さん候補とラブラブなのは、うん、良いことだ。
「あー、そういえば今日も婚約者をエスコートするために、早々に出て行ったっけ」
ジュリアンは乙女ゲームではお兄さんキャラで、落ち着きのある頼れる感じだったんだけど、最近のジュリアンは溺愛キャラになってるのよね。
「ええ。エリザベス様はとても可愛らしい方ですから、お兄様はメロメロですわ」
「まぁいいけどね。シアは僕のだからライバルは一人でも少ない方が」
カイルまで溺愛キャラっぽいことを言ってるけど、本当にヒロインよりアナスタシアを選んでくれるなら、溺愛でも束縛でもドンと来い!よ。
あれ?
何でカイルがちょっとヤンデレっぽくなってるの?
え?カイルは寡黙キャラだったはずなのに。
「かっ、カイル様?どうされましたの?私はカイル様のことが好きですわ」
嘘偽りない本心だ。
カイルは、私の最推し。あの頃からずっと現在も、カイルのことは大好きだ。
「本当に?」
「ええ。私はただ、ペイジ男爵令嬢様は可愛かったなと思ったのです。カイル様は彼女のような方をどう思うのかなとか思って」
「シアの方が何百倍も可愛いと思うけど」
確かにアナスタシアは美少女だけど。
可愛いというよりは綺麗なのよね。
その点、ヒロインは可愛い系だ。
ジュリアンお兄様の婚約者になった、エリザベス様とは系統の違う可愛さ。
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その点アナスタシアって、崇めるというか観賞用というか。
だからカイルの「シアの方が何百倍も可愛い」というのは、カイルの贔屓目だと思う。
「ありがとうございます。でも、ちょっと言い過ぎですわ。もちろん、カイル様に可愛いと思ってもらえるように努力はするつもりですが」
「そんなことしなくても、シアは十分可愛いのに。ジュリアン殿だってそう言うだろ?」
「・・・お兄様は、エリザベス様が可愛いだの、目が離せないだのと・・・惚気られておりますわ」
婚約するまでは、私にベッタリとまではいかなくても、それなりにシスコンな感じだったのに。
まぁ、いいけどね?
婚約者と仲睦まじいなら、その方が良いけどね。
ジュリアンは、アデライン公爵家の嫡男だから、お嫁さんをもらって家を継がなきゃだし。
そのお嫁さん候補とラブラブなのは、うん、良いことだ。
「あー、そういえば今日も婚約者をエスコートするために、早々に出て行ったっけ」
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「ええ。エリザベス様はとても可愛らしい方ですから、お兄様はメロメロですわ」
「まぁいいけどね。シアは僕のだからライバルは一人でも少ない方が」
カイルまで溺愛キャラっぽいことを言ってるけど、本当にヒロインよりアナスタシアを選んでくれるなら、溺愛でも束縛でもドンと来い!よ。
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