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そんな理由だったの?

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 私の魔力測定が行われた理由。

 それが、まさかこんな理由だとは思わなかった。

「人間の・・・しかもアザレア王国からの婚約の申し込み?」

「断ったんですがね、一度ちゃんと顔合わせをしてから返答して欲しいと、とにかくしつこくて」

「アザレア王国とは、国交していなかったんじゃなかった?」

 パパとママの件で、どちらかというと険悪だったはずじゃ。

「ええ。まぁ、その件もありまして、こちらからあまり強く言えないというのもあるんですよ」

「なるほど。で、その婚約者候補というか見合い相手は誰?もしやあの上から目線の王子じゃ・・・」

 後で調べたところ、アレはアザレア王国の第二王子だった。

 ということは、嫡女である私の方がとりあえずは身分は上だったのよね。
 アレが王太子にでもなれば対等だけど。

「そこがはっきりしないのです。とにかく来てくれの一点張りで」

「ねぇ、メフィスト。どうしてアザレア王国はと婚約しようとしているの?寿命だって違うのに」

「何を考えているのか分かりませんから、シアン様の魔力測定を急いだというのもあります。一応、護衛としてザギとアマリアを同行させるつもりですが」

「顔見せって言ってるけど、一応国と国のお見合いだよね?なら、パパと一緒じゃ駄目なの?ママの件で都合が悪い?」

 パパとママが知り合ったのは百年くらい前らしいから、その当時を直に知ってる人はいないと思うのよね。

 まぁパパの容姿は変わってないから、絵姿とか残ってたらバレちゃうけど。

 国と国のお見合いなら、国王であるパパが同席するのが普通だと思うんだけど。

 お見合いって、親が同席するよね?
あれ?しないんだっけ?

「それが、その指定された日に周辺国との会議がありまして」

「うわっ。胡散臭っ!何か企んでます感満載じゃない」

「ええ。陛下が会議に出ずにシアン様とご一緒するか、もしくは見合い自体を断れと。私もお断りしたいんですが」

 なるほど?
それで、私にどれだけ魔力があって、どんな魔法を使えるか調べたんだ。

 というか、シアンとしては魔法の勉強とかしてないけど、普通に使えるのかな。

「私は陛下に同行しなければなりません」

「うん、良いよ。ザギとアマリアも一緒してくれるんでしょ?大丈夫。何かあれば、ザギの魔道具使って知らせるし」

「ありがとうございます。あとは陛下の説得ですね」

「あー。じゃあ、私も一緒に話してあげる。出発までに、使い勝手の良い魔法もいくつか教えてもらいたいし」

 転移魔法とかね。

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