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確かにそうかも

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 自由にお金を使って、好きなものを買う。

 アゼリアの時に出来なかったことができるから、調子に乗ってしまった。

 自分で稼いだお金でも、ましてやお小遣いですらないのに、お土産買うなんて言うんじゃなかったわ。

 メフィストに請求書が行かなかったら、ザギのお金を使わせちゃうところだったんだ。

「姫様、どうしたの?」

「ザギ、ごめんね。ザギのお金、使わせちゃうとこだった」

 しゅん、と落ち込んでそう言うと、ザギが私の髪をかき混ぜるように撫でた。

「ザギ!」

「姫様はまだ子供なんだから、そんなこと気にしないでもっと我儘言ったら良いんだよ。それに僕は姫様よりずーっとずーっと長く生きてるから、お金もそれなりに持ってるの。だから、お金を出すことなんて何でもないんだよ。それにみんな、姫様がお土産、すごく喜んでるよ」

 手で乱れた髪を直しながら見上げると、ザギが私の選んだピアスを付けていた。

「喜んでる?」

「選んでる時も思ったけど、姫様センスいいね。また機会があったら姫様に何か選んで欲しいな。お金出すのなんてなんでもないよ。選んでもらえたら、宝物になるもん」

 ザギの言葉にそんな大袈裟な、と思ったけど、そういえばハンカチをフラウに渡したら泣かれたんだった。

 まさか、あんなに喜んでくれるとは思わなかった。

「パパたちを心配させたことはダメなことだけど、お買い物は楽しかったな」

「人間の国の小物は、繊細な細工の物が多いから、魔族にも人気なんだよね。また、今度行こうね」

「うん。その時には自分のお金でプレゼント買いたい」

 魔王の娘が、どこかで働くとか出来るのかな。

 年齢はいくつから働けるんだろ。

 少なくとももう少し大きくならないと、フラウのしてる侍女の仕事すらできないよね。

「お金って・・・どうしたら稼げるの?」

 疑問をザギにぶつける。

 こんな質問をメフィストにしたら・・・

 お勉強を頑張る方が先だと絶対言われる。

 パパ魔王様にしたら・・・

 うん。何でも買ってやるって言いそう。

 駄目だ。どっちも。

 ナーガやアマリアなら、もう少し普通の回答が得られるかな。

「お金かぁ。姫様は自分でお金稼ぎたいんだね。そうだなぁ。みんなのお手伝いをしてみたら?例えば、陛下の書類のハンコ押しとか。姫様に出来るお手伝いをするのはどうかな?」

「分かった。やってみる」

「最初に、陛下のお手伝いから行くと良いよ。陛下、拗ねちゃうからね」

「ん。そうする」

 確かにパパ魔王様、何で自分に言ってくれなかったのかって拗ねそう。
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