22 / 55
え?そうなの?
しおりを挟む
「済まなかった。再婚の話は無しにする」
パパ魔王様の言葉に、再びコテンと首を傾げる。
あざといんだけど、五歳の美幼女がやるとほんと周囲がメロメロになるんだよね。
「再婚相手の人は?大丈夫なの?」
「ご心配には及びません。まだ、相手には打診しておりません。というか、相手からの打診ですので、こちらはお断りを申し上げておきます」
「ん~、別に会ってもいいのに。もしかしたら良い人かもしれないし。私のママとは思えないけど、パパが好きになれる人なら、んーとお友達とかにならなれるかもだよ?」
アゼリアとしてもだけど、シアンにも友達らしき相手がいない。
フラウやナーガ、アマリアは友達じゃない。
よくしてくれるけど、対等じゃないから友達とは言えないと思う。
「いや。相手は顔見知りだし悪い感情は持っていないが、恋愛対象ではない。シアンの母親にとは思ったが、妻としての役割は求めていない」
「なら、いいけど」
父親の再婚を邪魔する我儘娘と思われたくないから、別にパパ魔王様が乗り気なら再婚してもいいんだけどな。
母親として懐いてとか言われても困るけど、もしかしたらすっごく好きになって母親って思えるかもしれないし。
母親の記憶はないから、再婚なんて嫌っ!って感覚はないけど・・・こっちから再婚したら?って言う気はない。
「それより、どこに行ってたんだ?」
「人間の国。ママの育った国だって」
「アザレア王国にか?大丈夫か?何か問題は起きなかったか?」
「んーと、なんか変な子供に喚かれた」
私も子供だけど。
なんだっけ。王子だっけ?
「変な子供っ?」
「ザギに抱っこされてたら、なんか王子の自分より高い位置から見下ろすのが悪いって言われた」
「・・・はぁ?」
「その子供の護衛の人たちが嗜めてくれたし、お店のおじさんとかが嫌な思いをしたお詫びにってお菓子くれたから、私は気にしてないけど・・・ねぇ、パパ。人間の王子様ってそんな偉いの?」
そういや、アゼリアの婚約者の王太子も随分と上から目線だったわ。
あの頃は、アゼリアは平民だし仕方ないって思ってたけど。
アゼリアがドラゴンを倒してしまったせいで、サザンウインド王国は滅んだけど、あの横柄王太子のことだから、生きてても絶対揉め事を起こしたわよね。
「ザギ、その王子というのは?」
「姫様抱いてたので、調査はしてないですよ。例の発明品付けてあるけど・・・」
「あ!離れててもお話聞けるやつ!」
「どうします?聞きます?」
あ、でも、パパ魔王様たちには聞いちゃいけないことまで知っちゃうから、駄目って言われたんだったっけ。
パパ魔王様の言葉に、再びコテンと首を傾げる。
あざといんだけど、五歳の美幼女がやるとほんと周囲がメロメロになるんだよね。
「再婚相手の人は?大丈夫なの?」
「ご心配には及びません。まだ、相手には打診しておりません。というか、相手からの打診ですので、こちらはお断りを申し上げておきます」
「ん~、別に会ってもいいのに。もしかしたら良い人かもしれないし。私のママとは思えないけど、パパが好きになれる人なら、んーとお友達とかにならなれるかもだよ?」
アゼリアとしてもだけど、シアンにも友達らしき相手がいない。
フラウやナーガ、アマリアは友達じゃない。
よくしてくれるけど、対等じゃないから友達とは言えないと思う。
「いや。相手は顔見知りだし悪い感情は持っていないが、恋愛対象ではない。シアンの母親にとは思ったが、妻としての役割は求めていない」
「なら、いいけど」
父親の再婚を邪魔する我儘娘と思われたくないから、別にパパ魔王様が乗り気なら再婚してもいいんだけどな。
母親として懐いてとか言われても困るけど、もしかしたらすっごく好きになって母親って思えるかもしれないし。
母親の記憶はないから、再婚なんて嫌っ!って感覚はないけど・・・こっちから再婚したら?って言う気はない。
「それより、どこに行ってたんだ?」
「人間の国。ママの育った国だって」
「アザレア王国にか?大丈夫か?何か問題は起きなかったか?」
「んーと、なんか変な子供に喚かれた」
私も子供だけど。
なんだっけ。王子だっけ?
「変な子供っ?」
「ザギに抱っこされてたら、なんか王子の自分より高い位置から見下ろすのが悪いって言われた」
「・・・はぁ?」
「その子供の護衛の人たちが嗜めてくれたし、お店のおじさんとかが嫌な思いをしたお詫びにってお菓子くれたから、私は気にしてないけど・・・ねぇ、パパ。人間の王子様ってそんな偉いの?」
そういや、アゼリアの婚約者の王太子も随分と上から目線だったわ。
あの頃は、アゼリアは平民だし仕方ないって思ってたけど。
アゼリアがドラゴンを倒してしまったせいで、サザンウインド王国は滅んだけど、あの横柄王太子のことだから、生きてても絶対揉め事を起こしたわよね。
「ザギ、その王子というのは?」
「姫様抱いてたので、調査はしてないですよ。例の発明品付けてあるけど・・・」
「あ!離れててもお話聞けるやつ!」
「どうします?聞きます?」
あ、でも、パパ魔王様たちには聞いちゃいけないことまで知っちゃうから、駄目って言われたんだったっけ。
58
お気に入りに追加
693
あなたにおすすめの小説
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
異世界転生ファミリー
くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?!
辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。
アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。
アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。
長男のナイトはクールで賢い美少年。
ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。
何の不思議もない家族と思われたが……
彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。
冤罪で山に追放された令嬢ですが、逞しく生きてます
里見知美
ファンタジー
王太子に呪いをかけたと断罪され、神の山と恐れられるセントポリオンに追放された公爵令嬢エリザベス。その姿は老婆のように皺だらけで、魔女のように醜い顔をしているという。
だが実は、誰にも言えない理由があり…。
※もともとなろう様でも投稿していた作品ですが、手を加えちょっと長めの話になりました。作者としては抑えた内容になってるつもりですが、流血ありなので、ちょっとエグいかも。恋愛かファンタジーか迷ったんですがひとまず、ファンタジーにしてあります。
全28話で完結。
モブで可哀相? いえ、幸せです!
みけの
ファンタジー
私のお姉さんは“恋愛ゲームのヒロイン”で、私はゲームの中で“モブ”だそうだ。
“あんたはモブで可哀相”。
お姉さんはそう、思ってくれているけど……私、可哀相なの?
30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。
ひさまま
ファンタジー
前世で搾取されまくりだった私。
魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。
とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。
これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。
取り敢えず、明日は退職届けを出そう。
目指せ、快適異世界生活。
ぽちぽち更新します。
作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。
脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。
老女召喚〜聖女はまさかの80歳?!〜城を追い出されちゃったけど、何か若返ってるし、元気に異世界で生き抜きます!〜
二階堂吉乃
ファンタジー
瘴気に脅かされる王国があった。それを祓うことが出来るのは異世界人の乙女だけ。王国の幹部は伝説の『聖女召喚』の儀を行う。だが現れたのは1人の老婆だった。「召喚は失敗だ!」聖女を娶るつもりだった王子は激怒した。そこら辺の平民だと思われた老女は金貨1枚を与えられると、城から追い出されてしまう。実はこの老婆こそが召喚された女性だった。
白石きよ子・80歳。寝ていた布団の中から異世界に連れてこられてしまった。始めは「ドッキリじゃないかしら」と疑っていた。頼れる知り合いも家族もいない。持病の関節痛と高血圧の薬もない。しかし生来の逞しさで異世界で生き抜いていく。
後日、召喚が成功していたと分かる。王や重臣たちは慌てて老女の行方を探し始めるが、一向に見つからない。それもそのはず、きよ子はどんどん若返っていた。行方不明の老聖女を探す副団長は、黒髪黒目の不思議な美女と出会うが…。
人の名前が何故か映画スターの名になっちゃう天然系若返り聖女の冒険。全14話。
【完結】王女様の暇つぶしに私を巻き込まないでください
むとうみつき
ファンタジー
暇を持て余した王女殿下が、自らの婚約者候補達にゲームの提案。
「勉強しか興味のない、あのガリ勉女を恋に落としなさい!」
それって私のことだよね?!
そんな王女様の話しをうっかり聞いてしまっていた、ガリ勉女シェリル。
でもシェリルには必死で勉強する理由があって…。
長編です。
よろしくお願いします。
カクヨムにも投稿しています。
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる