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好きだということ
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目が覚めたら、自分の部屋のベッドの上だった。
あれ?確か、学園に行ったはずなのに。フローラから手作りクッキー貰って、いつも通り抱きしめられて、これまたいつも通りシオンに抱き返されて・・・
そうだ!私がソルに恋してるとか何とかフローラに言われて・・・
ソルに恋?そんなわけ、ない。だって、ソルは私を殺すんだもの。フローラを好きなソルは、フローラを排除しようとする私を・・・
ん?あれ?でも、私はフローラを排除しようとか思わない。フローラは優しいし、大好きだ。それに、シオンがフローラとラブラブになることにも大賛成だ。
まぁ、少しは寂しいけど、でもシオンは異母兄だし、私はゲームの中の悪役令嬢のように異母兄を欲したりしない。
もちろん、フローラが他の攻略対象とくっつくのなら、応援するつもりだ。ハロルドや・・・ソルでも?
ソルが、フローラに恋をする?
そうだよね。フローラは可愛いし、優しい。こんなツルペタの小娘より、フローラの方がソルに相応しい。
「リアナ様?どこか痛いところでも?」
ソルの声と共に、その冷んやりした手が私の頬に触れた。
それによって、私は自分が泣いていることに初めて気付いた。
「リアナ様?」
「・・・」
「・・・」
涙に濡れた目で見上げると、ソルが黒曜石の瞳を一瞬見開きー
「ソル?」
吐息が触れそうなほど近づいていたソルの顔が、私の声に部屋の入り口まで飛び退く勢いで離れた。
そんなに飛び退かなくても、何もしないのに。急に、声かけたからビックリさせたかな?
「ごめん、びっくりしたよね。大丈夫?」
「・・・」
「熱はないから、計らなくても大丈夫よ」
「・・・そう、ですか」
「?」
変なソル。驚いたのが不服なのかしら?そうよね。ソルは暗部の腕利きだものね。こんな小娘に驚かされて不服なのね。
私はそう納得して、ベッドから降りようとした。だが、降りた途端、ソルに抱き抱えられ再びベッドへと戻された。
なんで?
「えと、ソル?」
「3日は学園を休んで体を休めるようにと、シオン様のお言いつけです」
「なんで?私、全然元気だよ?」
「倒れておいて何をおっしゃっているのですか?とにかく、不平があるのなら、後ほどお見舞いに来られるシオン様におっしゃって下さい」
ゔゔっ。ソルのいじわる。シオンが撤回してくれるわけないじゃん。
他のことなら甘えたら譲ってくれるだろうけど、私の体調のことに関してはシオンの溺愛は全開なんだから。
別に具合が悪いわけでもないのに、また休むのかぁ。授業ついて行けなくなったらどうしよう。
「授業ついて行けなくなる」
「大丈夫ですよ。不安ならシオン様に家庭教師して貰えばどうですか?」
「お兄様は甘やかすから家庭教師に向かないと思う」
とにかく、「リアナはすごいな」とか余計なものが入りすぎて、勉強にならない。
「なら、俺が教えましょうか?」
「ソル、忙しいじゃない。それに、ソルに教わってると、お兄様が絶対乱入するもの。んー、フローラ様忙しいかな」
「・・・後でシオン様から聞いてもらいます」
ソルは一瞬不満そうな顔をしたけど、シオンが絶対乱入すると言うと、納得したようにうなづいた。
「そういえば、リリウム公爵令嬢がお見舞いに後ほどおいでになるそうですよ」
「アリスティア様が?嬉しい!ここにお通ししでくれる?」
「わかりました。お通ししますから、大人しく寝ていて下さい」
ソルまでなんでそんな過保護なの?過保護はシオンでお腹いっぱいだから。
・・・でも言っても聞いてくれないだろうなぁ。
「わかった」
「良いお返事です。ご褒美にご令嬢がいらしたときに、美味しいお茶菓子をお出しします」
「ほんとっ?ソル、大好きっ!ありがとう!」
ソルが美味しいって言うなら、間違い無いのよね。
嬉しさ全開の私は、ソルがその顔を赤く染めたことなど全く気付いていなかったのだった。
あれ?確か、学園に行ったはずなのに。フローラから手作りクッキー貰って、いつも通り抱きしめられて、これまたいつも通りシオンに抱き返されて・・・
そうだ!私がソルに恋してるとか何とかフローラに言われて・・・
ソルに恋?そんなわけ、ない。だって、ソルは私を殺すんだもの。フローラを好きなソルは、フローラを排除しようとする私を・・・
ん?あれ?でも、私はフローラを排除しようとか思わない。フローラは優しいし、大好きだ。それに、シオンがフローラとラブラブになることにも大賛成だ。
まぁ、少しは寂しいけど、でもシオンは異母兄だし、私はゲームの中の悪役令嬢のように異母兄を欲したりしない。
もちろん、フローラが他の攻略対象とくっつくのなら、応援するつもりだ。ハロルドや・・・ソルでも?
ソルが、フローラに恋をする?
そうだよね。フローラは可愛いし、優しい。こんなツルペタの小娘より、フローラの方がソルに相応しい。
「リアナ様?どこか痛いところでも?」
ソルの声と共に、その冷んやりした手が私の頬に触れた。
それによって、私は自分が泣いていることに初めて気付いた。
「リアナ様?」
「・・・」
「・・・」
涙に濡れた目で見上げると、ソルが黒曜石の瞳を一瞬見開きー
「ソル?」
吐息が触れそうなほど近づいていたソルの顔が、私の声に部屋の入り口まで飛び退く勢いで離れた。
そんなに飛び退かなくても、何もしないのに。急に、声かけたからビックリさせたかな?
「ごめん、びっくりしたよね。大丈夫?」
「・・・」
「熱はないから、計らなくても大丈夫よ」
「・・・そう、ですか」
「?」
変なソル。驚いたのが不服なのかしら?そうよね。ソルは暗部の腕利きだものね。こんな小娘に驚かされて不服なのね。
私はそう納得して、ベッドから降りようとした。だが、降りた途端、ソルに抱き抱えられ再びベッドへと戻された。
なんで?
「えと、ソル?」
「3日は学園を休んで体を休めるようにと、シオン様のお言いつけです」
「なんで?私、全然元気だよ?」
「倒れておいて何をおっしゃっているのですか?とにかく、不平があるのなら、後ほどお見舞いに来られるシオン様におっしゃって下さい」
ゔゔっ。ソルのいじわる。シオンが撤回してくれるわけないじゃん。
他のことなら甘えたら譲ってくれるだろうけど、私の体調のことに関してはシオンの溺愛は全開なんだから。
別に具合が悪いわけでもないのに、また休むのかぁ。授業ついて行けなくなったらどうしよう。
「授業ついて行けなくなる」
「大丈夫ですよ。不安ならシオン様に家庭教師して貰えばどうですか?」
「お兄様は甘やかすから家庭教師に向かないと思う」
とにかく、「リアナはすごいな」とか余計なものが入りすぎて、勉強にならない。
「なら、俺が教えましょうか?」
「ソル、忙しいじゃない。それに、ソルに教わってると、お兄様が絶対乱入するもの。んー、フローラ様忙しいかな」
「・・・後でシオン様から聞いてもらいます」
ソルは一瞬不満そうな顔をしたけど、シオンが絶対乱入すると言うと、納得したようにうなづいた。
「そういえば、リリウム公爵令嬢がお見舞いに後ほどおいでになるそうですよ」
「アリスティア様が?嬉しい!ここにお通ししでくれる?」
「わかりました。お通ししますから、大人しく寝ていて下さい」
ソルまでなんでそんな過保護なの?過保護はシオンでお腹いっぱいだから。
・・・でも言っても聞いてくれないだろうなぁ。
「わかった」
「良いお返事です。ご褒美にご令嬢がいらしたときに、美味しいお茶菓子をお出しします」
「ほんとっ?ソル、大好きっ!ありがとう!」
ソルが美味しいって言うなら、間違い無いのよね。
嬉しさ全開の私は、ソルがその顔を赤く染めたことなど全く気付いていなかったのだった。
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