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壊れた心
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アルフレッド様と会えなくなって、2週間が経ちました。
あれ以来、私はお昼休みは屋上へ来ています。シルヴィア様たちに気を遣わせてしまうのが申し訳ないのです。
それに、初夏の空気はとても気持ちがいいです。落ち込んだ気持ちを溶かしてくれるような気がします。
1人でいると、色々考え込んだりしますが、たまに風の精霊シルフ様が遊びに来てくれたりします。
アイテール様とアテルナ様も昨日は来てくれました。いえ、呼べばいつでも来てくれるのですが、お2人には心の中が透けて見えてしまうので、ちょっと今は呼びたくないんですよね。
心配されると、なんだか駄目なんです。1人で立っていられなくなりそうで。
私は、アルフレッド様がいなくても立っていられます。
婚約者としてそつなくやっていけますし、もしアルフレッド様が婚約を解消したいと言っても・・・
婚約解消したいと・・・
あら?雨かしら。頬が冷たいですわ。おかしいですわね。空はあんなに青いのに。
「ローズ!!」
「あら?お久しぶりですわ、アルフレッド様」
「どうして泣いてるんだ!ローズ」
何を慌てているのかしら?私、泣いてなどいませんわ。
「アルフレッド様こそどうしましたの?私、泣いてなどいませんわ」
「ローズ・・・」
おかしなアルフレッド様。きっとお疲れなのね。王太子としての責務もあるのに、学園の理事までなさるから。
そういえば、アルフレッド様はどうして屋上へ?
もしかして、ちょっと1人になりたくてというやつかしら?わかります。私もそういう時がありますもの。
でしたら、ここは私が席を外すべきですわね。
「私、そろそろ失礼しますわ。アルフレッド様はどうぞごゆっくりなさって下さいませ」
ちゃんとカーテシーもして背中を向けましたのに。後ろから抱きしめられました。
「アルフレッド様?」
「駄目だ。駄目だ、ローズ」
アルフレッド様の、切なく苦しそうな声が耳元で聞こえます。
やっぱりアルフレッド様はお疲れなのですわ。
そうです。加護は?アテルナ様の加護はどうなりましたの?お呼びして加護をいただいた方がいいんじゃないかしら?
「お疲れなのでは?アテルナ様のお力をお借りしたらいかがかしら?」
「そ、そうだ!月の精霊様っ!創造神様ッ!」
絞り出すようなアルフレッド様の呼びかけに、アイテール様とアテルナ様が姿を現します。
「ごきげんよう、アイテール様、アテルナ様。昨日ぶりですわ」
『ああ。ローズも元気そうで何よりだ』
「創造神様!ローズは・・・」
『言ったであろう?花の精神がローズの体に適合したのだと。それが、分離しようとしている』
何を言っているのかしら?あら?何だか眠くなって・・・
『ローズには眠っててもらうね~』
「アテルナ様・・・」
『駄目だよ~アル。人間の心っていうのは、とっても壊れやすくできてるんだよ~?』
『アテルナの言う通りだ。人の心は脆く壊れやすい。しかも、ローズは体と心が適合したとはいえ、元々が別のものだったのだ。ローズはずっと我慢していた。不安な気持ちを押し隠して。その反動が来ている』
「ど、どうすればいいのですか?」
『・・・しばらくローズは眠らせたままにしておく。再び体に心が定着するまで。1週間か、1ヶ月か、1年か。期間はわからない。それでも待てるか?』
「待ちます!ローズは僕の唯一無二の存在なのですから」
あれ以来、私はお昼休みは屋上へ来ています。シルヴィア様たちに気を遣わせてしまうのが申し訳ないのです。
それに、初夏の空気はとても気持ちがいいです。落ち込んだ気持ちを溶かしてくれるような気がします。
1人でいると、色々考え込んだりしますが、たまに風の精霊シルフ様が遊びに来てくれたりします。
アイテール様とアテルナ様も昨日は来てくれました。いえ、呼べばいつでも来てくれるのですが、お2人には心の中が透けて見えてしまうので、ちょっと今は呼びたくないんですよね。
心配されると、なんだか駄目なんです。1人で立っていられなくなりそうで。
私は、アルフレッド様がいなくても立っていられます。
婚約者としてそつなくやっていけますし、もしアルフレッド様が婚約を解消したいと言っても・・・
婚約解消したいと・・・
あら?雨かしら。頬が冷たいですわ。おかしいですわね。空はあんなに青いのに。
「ローズ!!」
「あら?お久しぶりですわ、アルフレッド様」
「どうして泣いてるんだ!ローズ」
何を慌てているのかしら?私、泣いてなどいませんわ。
「アルフレッド様こそどうしましたの?私、泣いてなどいませんわ」
「ローズ・・・」
おかしなアルフレッド様。きっとお疲れなのね。王太子としての責務もあるのに、学園の理事までなさるから。
そういえば、アルフレッド様はどうして屋上へ?
もしかして、ちょっと1人になりたくてというやつかしら?わかります。私もそういう時がありますもの。
でしたら、ここは私が席を外すべきですわね。
「私、そろそろ失礼しますわ。アルフレッド様はどうぞごゆっくりなさって下さいませ」
ちゃんとカーテシーもして背中を向けましたのに。後ろから抱きしめられました。
「アルフレッド様?」
「駄目だ。駄目だ、ローズ」
アルフレッド様の、切なく苦しそうな声が耳元で聞こえます。
やっぱりアルフレッド様はお疲れなのですわ。
そうです。加護は?アテルナ様の加護はどうなりましたの?お呼びして加護をいただいた方がいいんじゃないかしら?
「お疲れなのでは?アテルナ様のお力をお借りしたらいかがかしら?」
「そ、そうだ!月の精霊様っ!創造神様ッ!」
絞り出すようなアルフレッド様の呼びかけに、アイテール様とアテルナ様が姿を現します。
「ごきげんよう、アイテール様、アテルナ様。昨日ぶりですわ」
『ああ。ローズも元気そうで何よりだ』
「創造神様!ローズは・・・」
『言ったであろう?花の精神がローズの体に適合したのだと。それが、分離しようとしている』
何を言っているのかしら?あら?何だか眠くなって・・・
『ローズには眠っててもらうね~』
「アテルナ様・・・」
『駄目だよ~アル。人間の心っていうのは、とっても壊れやすくできてるんだよ~?』
『アテルナの言う通りだ。人の心は脆く壊れやすい。しかも、ローズは体と心が適合したとはいえ、元々が別のものだったのだ。ローズはずっと我慢していた。不安な気持ちを押し隠して。その反動が来ている』
「ど、どうすればいいのですか?」
『・・・しばらくローズは眠らせたままにしておく。再び体に心が定着するまで。1週間か、1ヶ月か、1年か。期間はわからない。それでも待てるか?』
「待ちます!ローズは僕の唯一無二の存在なのですから」
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