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絶叫
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「殿下は・・・自分が勇者になりたいから、誰かを魔王にしたいのですか?それが、次代を担う王太子殿下として正しい考えなのですか?その誰かが、正しくない考えや行いをしているとしても、国王陛下ではない殿下には裁く権利がないのにも関わらず、ですか?勇者にならなくても、王家の嫡子は殿下だけです。だから、人の道に外れることをしても許されると考えておられるのですか?」
私は感情のままに、レオナルドを責めた。
正しくない行いをしている者を、王太子殿下は捕えることは出来る。
だけど最終的に、その罰を与えることができるのは国王陛下だけだ。
相手が魔王なら、勇者と聖女が裁くことが出来るが、それは魔王が人の括りから外される為だ。
この人は・・・
私を裁きたいから魔王にしたいのか。
それとも、勇者になりたいから魔王にしたいのか。
もしかしたら、ゲームの中のレオナルドがローズマリアに優しかったのは、裏切って絶望させ、魔王にするためだったのかもしれない。
そんな考えすら脳裏に浮かんだ。
「レオナルド!答えなさい」
「・・・僕は、僕はっ!」
「そんな傲慢で自分勝手な考えの人間が、勇者になれると?そんな相手を勇者だと神が聖女に神託をおろすと?あり得ないわ。聖女と対になるのは聖女が心から愛した相手よ。それが勇者なの。今のあなたが誰かから心から愛されると?馬鹿馬鹿しい。母親の私でも選ばないわ!」
蔑むような目で母親に見られ、レオナルドはビクッと体を震わせた。
「何故・・・母上は、リリーシアは、ローズマリアは・・・僕を愛さない?何故、何故、なぜ・・・」
何故も何も、鏡で自分の行いを見てみろって話だわ。
確かに私は、前世の記憶のせいで最初からレオナルドを避けていたけど、リリーシアはそうでなかったはず。
ちゃんとリリーシアと向き合っていたなら、婚約者をやめたいなんて言われなかったと思うわ。
それに、ゲームの知識とはいえここがゲームの世界と同一だとは、私も思っていない。
最初は避けたけど、好きにさせる要素さえあったなら、ローズマリアを殺した勇者だと理解してても、レオナルドに惹かれたかもしれない。
だけど、あんな執着をされたら気持ち悪いとしか思えない。
ずっと俯いて、何故と繰り返していたレオナルドは、突然押さえつけていた騎士たちを跳ね除けるように立ち上がり、昏い瞳を私に向けた。
「ローズマリアが魔王にならなければ・・・婚約者にならなければ・・・ゲーム通りに進まないんだ・・・あ、あああ、アアア、ゔ、アアアアア!」
絶叫が響いた。
私は感情のままに、レオナルドを責めた。
正しくない行いをしている者を、王太子殿下は捕えることは出来る。
だけど最終的に、その罰を与えることができるのは国王陛下だけだ。
相手が魔王なら、勇者と聖女が裁くことが出来るが、それは魔王が人の括りから外される為だ。
この人は・・・
私を裁きたいから魔王にしたいのか。
それとも、勇者になりたいから魔王にしたいのか。
もしかしたら、ゲームの中のレオナルドがローズマリアに優しかったのは、裏切って絶望させ、魔王にするためだったのかもしれない。
そんな考えすら脳裏に浮かんだ。
「レオナルド!答えなさい」
「・・・僕は、僕はっ!」
「そんな傲慢で自分勝手な考えの人間が、勇者になれると?そんな相手を勇者だと神が聖女に神託をおろすと?あり得ないわ。聖女と対になるのは聖女が心から愛した相手よ。それが勇者なの。今のあなたが誰かから心から愛されると?馬鹿馬鹿しい。母親の私でも選ばないわ!」
蔑むような目で母親に見られ、レオナルドはビクッと体を震わせた。
「何故・・・母上は、リリーシアは、ローズマリアは・・・僕を愛さない?何故、何故、なぜ・・・」
何故も何も、鏡で自分の行いを見てみろって話だわ。
確かに私は、前世の記憶のせいで最初からレオナルドを避けていたけど、リリーシアはそうでなかったはず。
ちゃんとリリーシアと向き合っていたなら、婚約者をやめたいなんて言われなかったと思うわ。
それに、ゲームの知識とはいえここがゲームの世界と同一だとは、私も思っていない。
最初は避けたけど、好きにさせる要素さえあったなら、ローズマリアを殺した勇者だと理解してても、レオナルドに惹かれたかもしれない。
だけど、あんな執着をされたら気持ち悪いとしか思えない。
ずっと俯いて、何故と繰り返していたレオナルドは、突然押さえつけていた騎士たちを跳ね除けるように立ち上がり、昏い瞳を私に向けた。
「ローズマリアが魔王にならなければ・・・婚約者にならなければ・・・ゲーム通りに進まないんだ・・・あ、あああ、アアア、ゔ、アアアアア!」
絶叫が響いた。
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