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トリヤ・ダフォディル伯爵令息の腕にしがみついていた、金髪にオレンジ色の瞳の令嬢。
それは間違いなく、ヒロインであるデイジーだ。
乙女ゲームの中では、トリヤとデイジーは、幼い頃に出会っているという設定だ。
シーダ様が甘えん坊の弟キャラであるように。
アスター様が、大人びたお兄ちゃんキャラであるように。
トリヤ・ダフォディル伯爵令息は、幼馴染キャラだった。
乙女ゲームの中では、一番攻略しやすいキャラでもある。
というか、他のキャラの攻略が難しすぎるのだ。
お兄ちゃんキャラだからと甘えてばかりだと駄目だし、弟キャラだと甘やかしてばかりでも駄目。
さじ加減がとても難しい。
エルム兄様は王太子だし、シスルもツンデレだから、好感を得たと思ってもなかなか上がらないし、すぐ下がる。
その点、トリヤの場合は、幼馴染キャラのせいか、元々の好感度が他キャラよりも高い。
王太子殿下付きの護衛騎士候補とはいえ、伯爵家の嫡男だから、子爵令嬢のヒロインとも身分はつり合う。
だけど、この世界は乙女ゲームとは違う。
乙女ゲームの中ではいなかった、婚約者候補がいるんだから。
トリヤ・ダフォディルは、どうするつもりなんだろう。
アゼリア様のことを候補から外して、デイジーと婚約するつもりなんだろうか。
もちろんそれは、本人の自由だし、候補のあいだなら、それは問題にならない。
ただ・・・なぁ。
あのデイジーの様子を見た感じだと、やめといた方が良くない?って思ってしまう。
彼女、完全にお花畑ヒロインで、この世界が乙女ゲームで自分がヒロインだと思い込んでる。
そういう転生ヒロインの結末って、ほぼほぼ同じ。バッドエンドコース。
サフィニア様を迎えに来た、エルム兄様に聞いてみる。
「ダフォディル様は、そのユーカリプタス子爵令嬢と婚約するつもりなのでしょうか?」
「いや。トリヤは幼馴染だと言っていたし、アイツはそれほど愚かじゃない。リンデン嬢と合わなかったとしても、アレを選ぶことはないだろう」
「そう・・・ですか」
一応、攻略対象であるエルム兄様に、アレ呼ばわりされるヒロインって。
「兄様たちには近づいて来てないのですね?」
「サフィ。僕はきみ以外に興味なんかないからね?」
「エルム様。私はエルム様を信じておりますわ」
「・・・」
あのー?問いかけたのは私なんですけど?
いや、まぁ、婚約者(一応まだ候補)同士、仲睦まじくて良いですけど。
それでもって、シスコンも脱却したみたいで、何よりですけどね。
それは間違いなく、ヒロインであるデイジーだ。
乙女ゲームの中では、トリヤとデイジーは、幼い頃に出会っているという設定だ。
シーダ様が甘えん坊の弟キャラであるように。
アスター様が、大人びたお兄ちゃんキャラであるように。
トリヤ・ダフォディル伯爵令息は、幼馴染キャラだった。
乙女ゲームの中では、一番攻略しやすいキャラでもある。
というか、他のキャラの攻略が難しすぎるのだ。
お兄ちゃんキャラだからと甘えてばかりだと駄目だし、弟キャラだと甘やかしてばかりでも駄目。
さじ加減がとても難しい。
エルム兄様は王太子だし、シスルもツンデレだから、好感を得たと思ってもなかなか上がらないし、すぐ下がる。
その点、トリヤの場合は、幼馴染キャラのせいか、元々の好感度が他キャラよりも高い。
王太子殿下付きの護衛騎士候補とはいえ、伯爵家の嫡男だから、子爵令嬢のヒロインとも身分はつり合う。
だけど、この世界は乙女ゲームとは違う。
乙女ゲームの中ではいなかった、婚約者候補がいるんだから。
トリヤ・ダフォディルは、どうするつもりなんだろう。
アゼリア様のことを候補から外して、デイジーと婚約するつもりなんだろうか。
もちろんそれは、本人の自由だし、候補のあいだなら、それは問題にならない。
ただ・・・なぁ。
あのデイジーの様子を見た感じだと、やめといた方が良くない?って思ってしまう。
彼女、完全にお花畑ヒロインで、この世界が乙女ゲームで自分がヒロインだと思い込んでる。
そういう転生ヒロインの結末って、ほぼほぼ同じ。バッドエンドコース。
サフィニア様を迎えに来た、エルム兄様に聞いてみる。
「ダフォディル様は、そのユーカリプタス子爵令嬢と婚約するつもりなのでしょうか?」
「いや。トリヤは幼馴染だと言っていたし、アイツはそれほど愚かじゃない。リンデン嬢と合わなかったとしても、アレを選ぶことはないだろう」
「そう・・・ですか」
一応、攻略対象であるエルム兄様に、アレ呼ばわりされるヒロインって。
「兄様たちには近づいて来てないのですね?」
「サフィ。僕はきみ以外に興味なんかないからね?」
「エルム様。私はエルム様を信じておりますわ」
「・・・」
あのー?問いかけたのは私なんですけど?
いや、まぁ、婚約者(一応まだ候補)同士、仲睦まじくて良いですけど。
それでもって、シスコンも脱却したみたいで、何よりですけどね。
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