36 / 51
35
しおりを挟む
「アイリス様、とても美味しいです」
王宮の中庭で私とお茶をしているのは、サフィニア・ダイアンサス公爵令嬢。
エルム兄様は、彼女を婚約者候補の筆頭に選んだ。
兄様より二歳年下のサフィニア様は、おっとりとしたご令嬢で、可愛らしい方だ。
兄様が決めたことで、側近候補たちも婚約者候補を決めた。
アスター・クリサンセマム侯爵令息は、一歳年下のカトレア・ウィロウ侯爵令嬢を。
トリヤ・ダフォディル伯爵令息は、アゼリア・リンデン伯爵令嬢を。
そしてシーダ・ウォールナット伯爵令息は、ジニア・カミーリア公爵令嬢を選んだ。
どうやらジニア様は、甘えん坊なシーダ様のことが前々からお好きだったらしい。
リンデン領からの帰りに、こっそり教えてくれた。
甘えん坊キャラとお姉さんキャラ。
案外、お似合いなのかもしれない。
エルム兄様がサフィニア様を選んだのは、公爵令嬢で未来の王太子妃としての資質があるというのもあるけど、サフィニア様が妹キャラというか、見た目も性格も可愛らしいからだと思う。
エルム兄様は、実の妹が婚約者を作り、甘えてくれなくなったので、そういう存在を求めたみたいだ。
エルム兄様は、正統派の王子様で実際優秀な王太子なのに、私の転生のせいか残念なシスコンになってしまった。
まぁ、サフィニア様が嫌でないなら、婚約者を可愛がる分には問題がないので、このままうまくいって婚約者になればいいのにと思う。
現在、エルム兄様は公務中なので、私がサフィニア様のお相手をしている。
あ。シスルは今はいない。
彼もフロックス公爵家の嫡男である。いつもいつも私にべったりというわけではないのだ。
まぁ、後で来るらしいけど。
とりあえず、せっかくお茶をしているので、例の毒検知の魔道具を使用して、アイスクリームを出した。
アゼリア様にお土産にカルルの実をもらったから、カルルの実味のシャーベット。
「とても冷たくて、あっという間に溶けてしまいます」
「カルルの実は甘酸っぱいから、さっぱりしてますね」
「他の味も食べてみたいです」
ふむ。
リンデン領から新鮮な果物を仕入れることは出来ないかな。
今度アゼリア様に聞いてみよう。
そういえば、この世界にもチョコレートはあったっけ。高級菓子になるけど。
今度、フォンダンショコラに挑戦してみようかな。
「サフィニア様は、チョコレートはお好きですか?」
「え?チョコレートですか?あまり口にする機会はありませんけど、美味しいですよね」
「エルム兄様は、チョコレートが好きなんですよ。今度、兄様とのお茶会に美味しいチョコレートをお出ししますね」
「まぁ!とても嬉しいです」
未来の義姉候補とは、うまくやれそうである。
王宮の中庭で私とお茶をしているのは、サフィニア・ダイアンサス公爵令嬢。
エルム兄様は、彼女を婚約者候補の筆頭に選んだ。
兄様より二歳年下のサフィニア様は、おっとりとしたご令嬢で、可愛らしい方だ。
兄様が決めたことで、側近候補たちも婚約者候補を決めた。
アスター・クリサンセマム侯爵令息は、一歳年下のカトレア・ウィロウ侯爵令嬢を。
トリヤ・ダフォディル伯爵令息は、アゼリア・リンデン伯爵令嬢を。
そしてシーダ・ウォールナット伯爵令息は、ジニア・カミーリア公爵令嬢を選んだ。
どうやらジニア様は、甘えん坊なシーダ様のことが前々からお好きだったらしい。
リンデン領からの帰りに、こっそり教えてくれた。
甘えん坊キャラとお姉さんキャラ。
案外、お似合いなのかもしれない。
エルム兄様がサフィニア様を選んだのは、公爵令嬢で未来の王太子妃としての資質があるというのもあるけど、サフィニア様が妹キャラというか、見た目も性格も可愛らしいからだと思う。
エルム兄様は、実の妹が婚約者を作り、甘えてくれなくなったので、そういう存在を求めたみたいだ。
エルム兄様は、正統派の王子様で実際優秀な王太子なのに、私の転生のせいか残念なシスコンになってしまった。
まぁ、サフィニア様が嫌でないなら、婚約者を可愛がる分には問題がないので、このままうまくいって婚約者になればいいのにと思う。
現在、エルム兄様は公務中なので、私がサフィニア様のお相手をしている。
あ。シスルは今はいない。
彼もフロックス公爵家の嫡男である。いつもいつも私にべったりというわけではないのだ。
まぁ、後で来るらしいけど。
とりあえず、せっかくお茶をしているので、例の毒検知の魔道具を使用して、アイスクリームを出した。
アゼリア様にお土産にカルルの実をもらったから、カルルの実味のシャーベット。
「とても冷たくて、あっという間に溶けてしまいます」
「カルルの実は甘酸っぱいから、さっぱりしてますね」
「他の味も食べてみたいです」
ふむ。
リンデン領から新鮮な果物を仕入れることは出来ないかな。
今度アゼリア様に聞いてみよう。
そういえば、この世界にもチョコレートはあったっけ。高級菓子になるけど。
今度、フォンダンショコラに挑戦してみようかな。
「サフィニア様は、チョコレートはお好きですか?」
「え?チョコレートですか?あまり口にする機会はありませんけど、美味しいですよね」
「エルム兄様は、チョコレートが好きなんですよ。今度、兄様とのお茶会に美味しいチョコレートをお出ししますね」
「まぁ!とても嬉しいです」
未来の義姉候補とは、うまくやれそうである。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
259
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる