乙女ゲームの正しい進め方

みおな

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 というわけで始まりました、マナーレッスン!

 自分で言い出しといてなんだけど、めんどくさーい。

 そりゃ所作が綺麗な方が、ご飯食べてるの見てもセンス良いと思うけどさぁ。
 歩き方も、背中がスッとしてる方が、姿勢もいいし良いと思うけどぉ。

 口を開けて笑っちゃ駄目とか、常に笑顔でとか、いやラノベとかで読んでて知ってるけど、アイリスまだ七歳だよ?

 そんな、感情なくした人形みたいなの駄目でしょ。やっと話すようになったんでしょ?

 とか思うけど、言い出しっぺは私だから、やるけどね。頑張るけどね。

「姫様。スープはスプーンいっぱいに掬わないように」

「はい」

 理屈は分かるよ。
スプーンを口に持ってく時に、こぼれるんでしょ。

 でも、はっきり言って、そんなこと気にしながら食べてたら味しないわ。
 いっそ、皿持って口つけて飲んだろか!って思うもん。

 しないけど。

 ちなみにレッスンをしてくれているのは、高位貴族のご婦人方。

 さすがに、王族相手に鞭とか扇とかで叩いたりしないけど、相手によってはそういうのあるらしい。
 体罰って良くないと思うけどなぁ。

 まぁ、アイリスを叩いた時点で、お母様がキレる。
 だってお母様、絶対厳しく教えられないとか言って、レッスンの講師しない宣言したんだもん。

「概ね、食事のマナーは覚えて下さいましたわね?それでは、来週からはダンスのレッスンもいれましょうか」

「わかりました」

 ダンスのレッスンのお相手は、エルム兄様だ。
 身長的に、お父様とか大人の人ではパートナーは無理。

 お父様が無茶苦茶、悔しがってた。
もう少し大人になってから踊ればいいんでない?

 ちなみに、お父様とエルム兄様とはお母様とのお散歩のあと、二回ほどお茶を一緒した。

 エルム兄様はすでに王太子教育が始まっていて、それなりに忙しいみたい。

 それでも、王太子としてもダンスはするから、是非にパートナーは自分が、とか言ってた。

 兄様が駄目なら、同じくらいの年齢の高位貴族の子息を呼ばなきゃだったから、まぁ家族交流の一環として、兄様でいいんじゃないかなと思う。

 あ。
お母様とドレスは作った。

 値段にびっくり。
子供用で金貨二枚。この世界の金貨が一枚で大体百万円くらいだから、驚き。

 でも、お母様のドレスはその十倍した。ひゃー。でも、王族としてそれなりの格好をするのは当然なんだって。

 品格を疑われる?とか言ってた。
こんな値段の服着たら、汚すの怖くてビビる。

 しかも、公に着るやつは二回とか着ないんだって。

 あ。捨てたりしないよ?ちゃんと、下位貴族や孤児院とかに寄付されるそうだ。
 糸を解いて、作り直すんだって。
納得~



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