43 / 56
愚か者と書いて馬鹿と読む
しおりを挟む
「ロゼはなんと優しい娘なんだ」
パパがいつも通りに私を褒め称えるけど、優しいのとはちょっと違うんだけど。
見えるところで首チョンパは、嫌なの。
大体、ローゼリッテは斬首されたのよ?パパ、忘れてない?
それに、消し炭というかパパなら炭すら残りそうにないけどね。
「サウロン様、その人たちは悪魔族なの?」
そもそも、本当に私を害しようとしてたの?
もし、単なるお出迎えだったりしたら?
「悪魔族だよ。姫様は、僕たち魔族の成り立ちはもう覚えた?」
魔族っていうのは、いくつかの種族が集まった総称。
現在魔王として君臨しているパパは、神魔族という、最も強い力を持つ魔族。ノインもこれにあたる。
王族は金の瞳を持って生まれて、力も桁違いに強い。
サウロン様は悪魔族。
人間の魂を狩るという趣味?を持った残虐性の強い魔族。
ラーヴァナは獣種族。
自然界の鳥や動物を従えていて、その関係ですぐにレイニー様を見つけることが出来た。
他にも吸血族や、竜族とかいるらしい。
で、その悪魔族の人が、私に何か用だったの?
「一応は。で、その人たち、何か悪いことしようとしてたの?」
「仮にも神魔族の、しかも王族の瞳を持つ姫様を排除しようとしたらしいよ」
「消し炭にいたしましょう」
「ああ」
「ノインもパパもストップ!」
気持ちはわかるというか、ありがたいけど、駄目。
私はちゃんと理由を聞いて、どうするのか自分で判断したいの。
「しかしロゼ。ロゼを害しようなど、考えただけでも許しがたい」
「パパの気持ちは嬉しいし、私もパパを害しようとする人がいたら許せないけど、ちゃんと理由とかを聞くまではまだ駄目」
「王様の負け~」
もう!サウロン様ってば。
「それで、どうして私を?私はその人たちと面識はないと思うんですが?」
私を排除して、魔王になりたいというのは無理だと思うけど。
そもそも魔王になれるのは、金の瞳を持つ、力の強い者だけ。
別に私は魔王になりたいわけじゃないし、半分は人間の血を引いた私は、もしかしたらパパよりも早く亡くなるかもしれない。
私を排除したところで絶対的権力者のパパがいるから、魔王になることは無理だと思うんだけど。
「あー。この馬鹿たちはね、姫様が僕に恋してると勘違いしたらしいよ」
「は?」
「ほんと、愚かというか馬鹿というか。悪魔族でも下位の彼らはね、自分の娘を僕の妻にしたかったらしくてね。なのに、僕が姫様を招いたことで慌てたらしいよ」
なんというか・・・
恋愛脳の人は、セドリック様といい、この人たちといい、本当に勝手で愚かで馬鹿なのね。
パパがいつも通りに私を褒め称えるけど、優しいのとはちょっと違うんだけど。
見えるところで首チョンパは、嫌なの。
大体、ローゼリッテは斬首されたのよ?パパ、忘れてない?
それに、消し炭というかパパなら炭すら残りそうにないけどね。
「サウロン様、その人たちは悪魔族なの?」
そもそも、本当に私を害しようとしてたの?
もし、単なるお出迎えだったりしたら?
「悪魔族だよ。姫様は、僕たち魔族の成り立ちはもう覚えた?」
魔族っていうのは、いくつかの種族が集まった総称。
現在魔王として君臨しているパパは、神魔族という、最も強い力を持つ魔族。ノインもこれにあたる。
王族は金の瞳を持って生まれて、力も桁違いに強い。
サウロン様は悪魔族。
人間の魂を狩るという趣味?を持った残虐性の強い魔族。
ラーヴァナは獣種族。
自然界の鳥や動物を従えていて、その関係ですぐにレイニー様を見つけることが出来た。
他にも吸血族や、竜族とかいるらしい。
で、その悪魔族の人が、私に何か用だったの?
「一応は。で、その人たち、何か悪いことしようとしてたの?」
「仮にも神魔族の、しかも王族の瞳を持つ姫様を排除しようとしたらしいよ」
「消し炭にいたしましょう」
「ああ」
「ノインもパパもストップ!」
気持ちはわかるというか、ありがたいけど、駄目。
私はちゃんと理由を聞いて、どうするのか自分で判断したいの。
「しかしロゼ。ロゼを害しようなど、考えただけでも許しがたい」
「パパの気持ちは嬉しいし、私もパパを害しようとする人がいたら許せないけど、ちゃんと理由とかを聞くまではまだ駄目」
「王様の負け~」
もう!サウロン様ってば。
「それで、どうして私を?私はその人たちと面識はないと思うんですが?」
私を排除して、魔王になりたいというのは無理だと思うけど。
そもそも魔王になれるのは、金の瞳を持つ、力の強い者だけ。
別に私は魔王になりたいわけじゃないし、半分は人間の血を引いた私は、もしかしたらパパよりも早く亡くなるかもしれない。
私を排除したところで絶対的権力者のパパがいるから、魔王になることは無理だと思うんだけど。
「あー。この馬鹿たちはね、姫様が僕に恋してると勘違いしたらしいよ」
「は?」
「ほんと、愚かというか馬鹿というか。悪魔族でも下位の彼らはね、自分の娘を僕の妻にしたかったらしくてね。なのに、僕が姫様を招いたことで慌てたらしいよ」
なんというか・・・
恋愛脳の人は、セドリック様といい、この人たちといい、本当に勝手で愚かで馬鹿なのね。
49
お気に入りに追加
444
あなたにおすすめの小説

国外追放ですか?畏まりました(はい、喜んでっ!)
ゆきりん(安室 雪)
恋愛
私は、セイラ・アズナブル。聖女候補として全寮制の聖女学園に通っています。1番成績が優秀なので、第1王子の婚約者です。けれど、突然婚約を破棄され学園を追い出され国外追放になりました。やった〜っ!!これで好きな事が出来るわ〜っ!!
隣国で夢だったオムライス屋はじめますっ!!そしたら何故か騎士達が常連になって!?精霊も現れ!?
何故かとっても幸せな日々になっちゃいます。
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!
婚約破棄からの断罪カウンター
F.conoe
ファンタジー
冤罪押しつけられたから、それなら、と実現してあげた悪役令嬢。
理論ではなく力押しのカウンター攻撃
効果は抜群か…?
(すでに違う婚約破棄ものも投稿していますが、はじめてなんとか書き上げた婚約破棄ものです)

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。

【完結】私はいてもいなくても同じなのですね ~三人姉妹の中でハズレの私~
紺青
恋愛
マルティナはスコールズ伯爵家の三姉妹の中でハズレの存在だ。才媛で美人な姉と愛嬌があり可愛い妹に挟まれた地味で不器用な次女として、家族の世話やフォローに振り回される生活を送っている。そんな自分を諦めて受け入れているマルティナの前に、マルティナの思い込みや常識を覆す存在が現れて―――家族にめぐまれなかったマルティナが、強引だけど優しいブラッドリーと出会って、少しずつ成長し、別離を経て、再生していく物語。
※三章まで上げて落とされる鬱展開続きます。
※因果応報はありますが、痛快爽快なざまぁはありません。
※なろうにも掲載しています。

【完結】王女様の暇つぶしに私を巻き込まないでください
むとうみつき
ファンタジー
暇を持て余した王女殿下が、自らの婚約者候補達にゲームの提案。
「勉強しか興味のない、あのガリ勉女を恋に落としなさい!」
それって私のことだよね?!
そんな王女様の話しをうっかり聞いてしまっていた、ガリ勉女シェリル。
でもシェリルには必死で勉強する理由があって…。
長編です。
よろしくお願いします。
カクヨムにも投稿しています。

【完結】不協和音を奏で続ける二人の関係
つくも茄子
ファンタジー
留学から戻られた王太子からの突然の婚約破棄宣言をされた公爵令嬢。王太子は婚約者の悪事を告発する始末。賄賂?不正?一体何のことなのか周囲も理解できずに途方にくれる。冤罪だと静かに諭す公爵令嬢と激昂する王太子。相反する二人の仲は実は出会った当初からのものだった。王弟を父に帝国皇女を母に持つ血統書付きの公爵令嬢と成り上がりの側妃を母に持つ王太子。貴族然とした計算高く浪費家の婚約者と嫌悪する王太子は公爵令嬢の価値を理解できなかった。それは八年前も今も同じ。二人は互いに理解できない。何故そうなってしまったのか。婚約が白紙となった時、どのような結末がまっているのかは誰にも分からない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる