冤罪で断罪されたら、魔王の娘に生まれ変わりました〜今度はやりたい放題します

みおな

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愚か者と書いて馬鹿と読む

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「ロゼはなんと優しい娘なんだ」

 パパがいつも通りに私を褒め称えるけど、優しいのとはちょっと違うんだけど。

 見えるところで首チョンパは、嫌なの。
大体、ローゼリッテは斬首されたのよ?パパ、忘れてない?

 それに、消し炭というかパパなら炭すら残りそうにないけどね。

「サウロン様、その人たちは悪魔族なの?」

 そもそも、本当に私を害しようとしてたの?
 もし、単なるお出迎えだったりしたら?

「悪魔族だよ。姫様は、僕たち魔族の成り立ちはもう覚えた?」

 魔族っていうのは、いくつかの種族が集まった総称。

 現在魔王として君臨しているパパは、神魔族という、最も強い力を持つ魔族。ノインもこれにあたる。

 王族は金の瞳を持って生まれて、力も桁違いに強い。

 サウロン様は悪魔族。
人間の魂を狩るという趣味?を持った残虐性の強い魔族。

 ラーヴァナは獣種族。
自然界の鳥や動物を従えていて、その関係ですぐにレイニー様を見つけることが出来た。

 他にも吸血族や、竜族とかいるらしい。

 で、その悪魔族の人が、私に何か用だったの?

「一応は。で、その人たち、何か悪いことしようとしてたの?」

「仮にも神魔族の、しかも王族の瞳を持つ姫様を排除しようとしたらしいよ」

「消し炭にいたしましょう」

「ああ」

「ノインもパパもストップ!」

 気持ちはわかるというか、ありがたいけど、駄目。
 私はちゃんと理由を聞いて、どうするのか自分で判断したいの。

「しかしロゼ。ロゼを害しようなど、考えただけでも許しがたい」

「パパの気持ちは嬉しいし、私もパパを害しようとする人がいたら許せないけど、ちゃんと理由とかを聞くまではまだ駄目」

「王様の負け~」

 もう!サウロン様ってば。

「それで、どうして私を?私はその人たちと面識はないと思うんですが?」

 私を排除して、魔王になりたいというのは無理だと思うけど。

 そもそも魔王になれるのは、金の瞳を持つ、力の強い者だけ。

 別に私は魔王になりたいわけじゃないし、半分は人間の血を引いた私は、もしかしたらパパよりも早く亡くなるかもしれない。

 私を排除したところで絶対的権力者のパパがいるから、魔王になることは無理だと思うんだけど。

「あー。この馬鹿たちはね、姫様僕に恋してると勘違いしたらしいよ」

「は?」

「ほんと、愚かというか馬鹿というか。悪魔族でも下位の彼らはね、自分の娘を僕の妻にしたかったらしくてね。なのに、僕が姫様を招いたことで慌てたらしいよ」

 なんというか・・・
恋愛脳の人は、セドリック様といい、この人たちといい、本当に勝手で愚かで馬鹿なのね。



 
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