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パパもノインもおまけにレイまで黒い
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「姫様、空の旅はどうだった?」
呑気にサウロン様が問う先で、転がされてるイモムシ状態の人たちが気になって仕方ない。
あの後、あっという間に連れられて来た襲撃犯らしき人たちは、縄でぐるぐる巻きにされていた。
というか、見えてるところがないんだけど。
顔まで縄で縛らなくてもいいんじゃないかな?やりすぎだと思う。
「え、えっと、楽しかった、よ?」
これって、ツッコんだら駄目なのよね?視線を逸らしながら答えると、サウロン様はにっこりと微笑んだ。
「姫様は高いところ怖くないんだね?じゃあ、滞在中に最高に綺麗な場所に案内してあげるね」
「う、うん」
「うちの食事も口に合うといいけどなぁ。姫様、好き嫌いはある?」
「ロゼ様は良い子ですから、好き嫌いせずに何でも召し上がりますよ」
ノインがそう答えるけど、私にも一応好き嫌いはあるよ?
ただそれを人に悟らせない教育を受けてただけ。
「ばっかだなぁ。何でも食べるのと好き嫌いは別の話なの!姫様、何が好き?」
「ロゼは甘いものが好きだよな?」
「もー、王様は黙ってて。僕は姫様に聞いてるんだから」
みんな完全にイモムシを無視してるけど・・・何か呻き声がずっとしてて、話に集中できないんだけど。
「先にそのゴミを片付けた方がよろしいのでは?ロゼ様の視界に入っていること自体が不快です」
私がチラチラと見るからか、斜め後ろに控えていたレイが発言する。
声色はいつも通りだし、見た目もいつも通りに可愛いのに、言ってる内容がすごく黒い。
今、ゴミって言った?
「そうですね。大体、どうしてここに転がしているのです?何故、まだ生かしている理由は?首と胴が離れていても、貴方なら調査くらいできるでしょう?」
「どうせサウロンのことだから、背後に誰かいるのか調べたのだろう?ロゼの楽しみを邪魔したんだ。俺が消し炭にしよう」
えーと。えーと。えーと。
どうしよう。パパもノインもレイも黒い。
すっごく晴れやかな表情なのに、目がすわってる気がする。
ノイン。
首と胴が離れたら、普通は死んじゃうから、黒幕とか調べられないと思う。
まぁ、サウロン様なら変な薬とか使ってできるのかもだけど。
胴と離れた首が発言したら怖いから、やめて欲しい。
パパ。
お空の旅を邪魔しようとしたからって、消し炭にしちゃ駄目。
過剰防衛だと思う。
まだ何もされてないんだよ?
「首チョンパも消し炭も駄目。その人たち、まだ何もしてないよ?何かするつもりだったのならお仕置きするのは良いけど、パパもノインもそんなことしちゃ駄目」
呑気にサウロン様が問う先で、転がされてるイモムシ状態の人たちが気になって仕方ない。
あの後、あっという間に連れられて来た襲撃犯らしき人たちは、縄でぐるぐる巻きにされていた。
というか、見えてるところがないんだけど。
顔まで縄で縛らなくてもいいんじゃないかな?やりすぎだと思う。
「え、えっと、楽しかった、よ?」
これって、ツッコんだら駄目なのよね?視線を逸らしながら答えると、サウロン様はにっこりと微笑んだ。
「姫様は高いところ怖くないんだね?じゃあ、滞在中に最高に綺麗な場所に案内してあげるね」
「う、うん」
「うちの食事も口に合うといいけどなぁ。姫様、好き嫌いはある?」
「ロゼ様は良い子ですから、好き嫌いせずに何でも召し上がりますよ」
ノインがそう答えるけど、私にも一応好き嫌いはあるよ?
ただそれを人に悟らせない教育を受けてただけ。
「ばっかだなぁ。何でも食べるのと好き嫌いは別の話なの!姫様、何が好き?」
「ロゼは甘いものが好きだよな?」
「もー、王様は黙ってて。僕は姫様に聞いてるんだから」
みんな完全にイモムシを無視してるけど・・・何か呻き声がずっとしてて、話に集中できないんだけど。
「先にそのゴミを片付けた方がよろしいのでは?ロゼ様の視界に入っていること自体が不快です」
私がチラチラと見るからか、斜め後ろに控えていたレイが発言する。
声色はいつも通りだし、見た目もいつも通りに可愛いのに、言ってる内容がすごく黒い。
今、ゴミって言った?
「そうですね。大体、どうしてここに転がしているのです?何故、まだ生かしている理由は?首と胴が離れていても、貴方なら調査くらいできるでしょう?」
「どうせサウロンのことだから、背後に誰かいるのか調べたのだろう?ロゼの楽しみを邪魔したんだ。俺が消し炭にしよう」
えーと。えーと。えーと。
どうしよう。パパもノインもレイも黒い。
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まだ何もされてないんだよ?
「首チョンパも消し炭も駄目。その人たち、まだ何もしてないよ?何かするつもりだったのならお仕置きするのは良いけど、パパもノインもそんなことしちゃ駄目」
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