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第八十四話
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「「か、か、か、可愛い~!」」
アレスとセレネを前に、何度会っても可愛いとメロメロになって下さるのは、お義母様である王妃殿下とお義父様である国王陛下。
お忙しいはずなのに、毎日必ずアレスとセレネに会いに来てくださるの。
アレスとセレネはようやく首も座り、最近は「あー」や「うー」と言いながら手を振り回しています。
さすがに双子なので、私ひとりでお乳をあげて育てるのは難しく、乳母の方の力を借りています。
そろそろ王太子妃の公務もしなくてはいけません。
アルバート様は一年くらい大丈夫だとおっしゃいますが、いくらなんでもそこまでは甘えられません。
もちろん、できる限り母親として育てたいと思っていますが、私はクシュリナ王国の王太子妃です。
その務めをきちんと果たさなくては、アレスやセレネに胸を張って顔を見せられませんわ。
両親とジェレミーも会いに来てくれました。
ジェレミーが、アレスとセレネにメロメロだったのには驚きました。
どうやら自分より年下・・・赤ちゃんと触れ合う機会がなかったようで、双子が可愛くて仕方なかったようです。
そんなジェレミーを、お父様とお母様が愛おしそうに見つめています。
ふふっ。
良かったですわ。
お父様とお母様のことは信じていますけど、こうして息子として愛しんでいる姿を見れて、心から安堵しました。
娘の私が他国に嫁ぎ、簡単には実家に帰ることは叶わない立場です。
お父様やお母様のことを、家族として愛し愛されてくれるジェレミーがいて、本当に良かったと思います。
「あらあら、どうしたの?何か欲しいの?ほーら、昨日届いたバルトフェルド帝国で流行しているオモチャよ~」
ええ。
皆様、アレスとセレネを可愛がってくださるのは、本当に嬉しいのです。
お父様やお母様は、頻繁にクシュリナ王国の王宮に訪れることは叶いません。
ですから、国王陛下と王妃殿下が双子を可愛がってくれるのは嬉しいのです。
でもですね?
大量のオモチャや洋服を購入されるのは、ちょっと問題です。
もう、隣の子供部屋はオモチャと洋服でいっぱいなのです。
うちのお父様やお母様からも送られて来ています。
ええ。他国の、カリスタ商会のあるすべての国の物が。
それに各国の王族の方からも。
いい加減にしていただかないと、使う前に二人が成長してしまいますわ。
「母上っ、おもちゃはもう買わないでくださいとあれほどお願いしたではありませんか」
「だって、アルバート。アレスとセレネが笑ってくれるのよ?そんなの買うしかないじゃない」
アルバート様の叱責にも、王妃殿下はどこ吹く風。
仕方ありませんわ。
王族から贈られたものは臣下に。カリスタ商会で買ったものは、孤児院にでも寄付しましょう。
アレスとセレネを前に、何度会っても可愛いとメロメロになって下さるのは、お義母様である王妃殿下とお義父様である国王陛下。
お忙しいはずなのに、毎日必ずアレスとセレネに会いに来てくださるの。
アレスとセレネはようやく首も座り、最近は「あー」や「うー」と言いながら手を振り回しています。
さすがに双子なので、私ひとりでお乳をあげて育てるのは難しく、乳母の方の力を借りています。
そろそろ王太子妃の公務もしなくてはいけません。
アルバート様は一年くらい大丈夫だとおっしゃいますが、いくらなんでもそこまでは甘えられません。
もちろん、できる限り母親として育てたいと思っていますが、私はクシュリナ王国の王太子妃です。
その務めをきちんと果たさなくては、アレスやセレネに胸を張って顔を見せられませんわ。
両親とジェレミーも会いに来てくれました。
ジェレミーが、アレスとセレネにメロメロだったのには驚きました。
どうやら自分より年下・・・赤ちゃんと触れ合う機会がなかったようで、双子が可愛くて仕方なかったようです。
そんなジェレミーを、お父様とお母様が愛おしそうに見つめています。
ふふっ。
良かったですわ。
お父様とお母様のことは信じていますけど、こうして息子として愛しんでいる姿を見れて、心から安堵しました。
娘の私が他国に嫁ぎ、簡単には実家に帰ることは叶わない立場です。
お父様やお母様のことを、家族として愛し愛されてくれるジェレミーがいて、本当に良かったと思います。
「あらあら、どうしたの?何か欲しいの?ほーら、昨日届いたバルトフェルド帝国で流行しているオモチャよ~」
ええ。
皆様、アレスとセレネを可愛がってくださるのは、本当に嬉しいのです。
お父様やお母様は、頻繁にクシュリナ王国の王宮に訪れることは叶いません。
ですから、国王陛下と王妃殿下が双子を可愛がってくれるのは嬉しいのです。
でもですね?
大量のオモチャや洋服を購入されるのは、ちょっと問題です。
もう、隣の子供部屋はオモチャと洋服でいっぱいなのです。
うちのお父様やお母様からも送られて来ています。
ええ。他国の、カリスタ商会のあるすべての国の物が。
それに各国の王族の方からも。
いい加減にしていただかないと、使う前に二人が成長してしまいますわ。
「母上っ、おもちゃはもう買わないでくださいとあれほどお願いしたではありませんか」
「だって、アルバート。アレスとセレネが笑ってくれるのよ?そんなの買うしかないじゃない」
アルバート様の叱責にも、王妃殿下はどこ吹く風。
仕方ありませんわ。
王族から贈られたものは臣下に。カリスタ商会で買ったものは、孤児院にでも寄付しましょう。
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