103 / 126
第80.5話〜カリスタ伯爵夫人視点〜
しおりを挟む
わたくしの可愛い可愛い娘、エリザベスが身籠った。
そしてそれと同時に、周囲の異常なまでの過保護が発動されているらしいわ。
元々義父母にあたるクシュリナ王国の国王陛下夫妻には大切にされていたし、アルバート王太子殿下の寵愛はものすごかったから想像できたけど。
でも、側近の二人まで過保護になっているそうだわ。
ミリアの報告では「私もつい・・・」と言っていたから、これもあの子の人望ゆえかしらね。
なんにしても、妊娠初期は安静にしている方がいいから、もう少し様子見ね。
あまり酷いようなら、わたくしが注意すればいい話だし、それにあの子もカリスタ家の娘。
おとなしそうに見えて、しっかりしているわ。
夫や臣下の舵取りくらい、しっかりするでしょう。
「母上、楽しそうですね?」
「ふふっ、そう見える?ジェレミー。エリザベスが周囲から甘やかされているらしいわ」
「姉上は・・・きっと困ってらっしゃるでしょうね。過剰だと言って。でも、大切なお体ですから、皆さんの気持ちもわかります」
「そうね。あの子は少しくらい過剰に甘やかされて、幸せを噛み締めるといいのだわ。どうせ子供を産めば、忙しくなるのだもの。今のうちにのんびりすればいいのよ。性格的に無理かもしれないけれどね」
エリザベスは、見た目から大人しく何でも言うことを聞くように見えるけど、商会の仕事にも関わっているから、意外と冷静に物事を判断するわ。
切り捨てる時は、容赦なく切り捨てることも出来る子よ。
それに好きな相手だからといって、何でも言うことを聞く真似もしないし。
困ったら連絡してくるでしょ。
「エリザベスのことはともかくとして、ジェレミー、誰か気になる人はいた?」
先日、ジェレミーの側近のラリー・セルコム伯爵令息にはようやく婚約者ができた。
彼は人としては優れているから、伯爵家の三男であってもそれなりの縁談はあったらしいけど、本人が気にいる縁談ではなかったらしい。
カリスタ伯爵家の後継であるジェレミーの側近になったことで、申し込みは増えたみたいだけど、本人は独り身でもいいという気持ちらしかった。
元々、文官になるつもりだったらしいし、婿入り先を探していたわけでもなかったみたいだから本人の気持ちに任せていたけど、うちの侍女と想いを交わすとは思わなかったわ。
うちに仕える子は、みんな良い子ばかりだから問題ないけど。
「僕はまだ・・・ラリーに聞いたんですけど、この人だって思うみたいなんです。僕もそういう出会いを待とうと思って」
あらあら。
でもそうね。わたくしも旦那様と出会った時に「この方だ!」と思ったもの。
それに、まだまだ時間はあるものね。
そしてそれと同時に、周囲の異常なまでの過保護が発動されているらしいわ。
元々義父母にあたるクシュリナ王国の国王陛下夫妻には大切にされていたし、アルバート王太子殿下の寵愛はものすごかったから想像できたけど。
でも、側近の二人まで過保護になっているそうだわ。
ミリアの報告では「私もつい・・・」と言っていたから、これもあの子の人望ゆえかしらね。
なんにしても、妊娠初期は安静にしている方がいいから、もう少し様子見ね。
あまり酷いようなら、わたくしが注意すればいい話だし、それにあの子もカリスタ家の娘。
おとなしそうに見えて、しっかりしているわ。
夫や臣下の舵取りくらい、しっかりするでしょう。
「母上、楽しそうですね?」
「ふふっ、そう見える?ジェレミー。エリザベスが周囲から甘やかされているらしいわ」
「姉上は・・・きっと困ってらっしゃるでしょうね。過剰だと言って。でも、大切なお体ですから、皆さんの気持ちもわかります」
「そうね。あの子は少しくらい過剰に甘やかされて、幸せを噛み締めるといいのだわ。どうせ子供を産めば、忙しくなるのだもの。今のうちにのんびりすればいいのよ。性格的に無理かもしれないけれどね」
エリザベスは、見た目から大人しく何でも言うことを聞くように見えるけど、商会の仕事にも関わっているから、意外と冷静に物事を判断するわ。
切り捨てる時は、容赦なく切り捨てることも出来る子よ。
それに好きな相手だからといって、何でも言うことを聞く真似もしないし。
困ったら連絡してくるでしょ。
「エリザベスのことはともかくとして、ジェレミー、誰か気になる人はいた?」
先日、ジェレミーの側近のラリー・セルコム伯爵令息にはようやく婚約者ができた。
彼は人としては優れているから、伯爵家の三男であってもそれなりの縁談はあったらしいけど、本人が気にいる縁談ではなかったらしい。
カリスタ伯爵家の後継であるジェレミーの側近になったことで、申し込みは増えたみたいだけど、本人は独り身でもいいという気持ちらしかった。
元々、文官になるつもりだったらしいし、婿入り先を探していたわけでもなかったみたいだから本人の気持ちに任せていたけど、うちの侍女と想いを交わすとは思わなかったわ。
うちに仕える子は、みんな良い子ばかりだから問題ないけど。
「僕はまだ・・・ラリーに聞いたんですけど、この人だって思うみたいなんです。僕もそういう出会いを待とうと思って」
あらあら。
でもそうね。わたくしも旦那様と出会った時に「この方だ!」と思ったもの。
それに、まだまだ時間はあるものね。
2,296
あなたにおすすめの小説
〈完結〉【書籍化&コミカライズ】伯爵令嬢の責務
ごろごろみかん。
恋愛
見てしまった。聞いてしまった。
婚約者が、王女に愛を囁くところを。
だけど、彼は私との婚約を解消するつもりは無いみたい。
貴族の責務だから政略結婚に甘んじるのですって。
それなら、私は私で貴族令嬢としての責務を果たすまで。
〈完結〉【書籍化&コミカライズ・取り下げ予定】記憶を失ったらあなたへの恋心も消えました。
ごろごろみかん。
恋愛
婚約者には、何よりも大切にしている義妹がいる、らしい。
ある日、私は階段から転がり落ち、目が覚めた時には全てを忘れていた。
対面した婚約者は、
「お前がどうしても、というからこの婚約を結んだ。そんなことも覚えていないのか」
……とても偉そう。日記を見るに、以前の私は彼を慕っていたらしいけれど。
「階段から転げ落ちた衝撃であなたへの恋心もなくなったみたいです。ですから婚約は解消していただいて構いません。今まで無理を言って申し訳ありませんでした」
今の私はあなたを愛していません。
気弱令嬢(だった)シャーロットの逆襲が始まる。
☆タイトルコロコロ変えてすみません、これで決定、のはず。
☆商業化が決定したため取り下げ予定です(完結まで更新します)
王子様への置き手紙
あおき華
恋愛
フィオナは王太子ジェラルドの婚約者。王宮で暮らしながら王太子妃教育を受けていた。そんなある日、ジェラルドと侯爵家令嬢のマデリーンがキスをする所を目撃してしまう。ショックを受けたフィオナは自ら修道院に行くことを決意し、護衛騎士のエルマーとともに王宮を逃げ出した。置き手紙を読んだ皇太子が追いかけてくるとは思いもせずに⋯⋯
小説家になろうにも掲載しています。
さようなら、わたくしの騎士様
夜桜
恋愛
騎士様からの突然の『さようなら』(婚約破棄)に辺境伯令嬢クリスは微笑んだ。
その時を待っていたのだ。
クリスは知っていた。
騎士ローウェルは裏切ると。
だから逆に『さようなら』を言い渡した。倍返しで。
〈完結〉【書籍化&コミカライズ】悪妃は余暇を楽しむ
ごろごろみかん。
恋愛
「こちら、離縁届です。私と、離縁してくださいませ、陛下」
ある日、悪妃と名高いクレメンティーナが夫に渡したのは、離縁届だった。彼女はにっこりと笑って言う。
「先日、あなた方の真実の愛を拝見させていただきまして……有難いことに目が覚めましたわ。ですので、王妃、やめさせていただこうかと」
何せ、あれだけ見せつけてくれたのである。ショックついでに前世の記憶を取り戻して、千年の恋も瞬間冷凍された。
都合のいい女は本日で卒業。
今後は、余暇を楽しむとしましょう。
吹っ切れた悪妃は身辺整理を終えると早々に城を出て行ってしまった。
《完結》氷の侯爵令息 あなたが子供はいらないと言ったから
ヴァンドール
恋愛
氷の侯爵令息と言われたアラン。彼は結婚相手の伯爵令嬢にとにかく冷たい態度で接する。
彼女は義姉イライザから夫が子供はいらないと言ったと聞き、衝撃を受けるが気持ちを切り替え生きていく。
【完結】恋は、終わったのです
楽歩
恋愛
幼い頃に決められた婚約者、セオドアと共に歩む未来。それは決定事項だった。しかし、いつしか冷たい現実が訪れ、彼の隣には別の令嬢の笑顔が輝くようになる。
今のような関係になったのは、いつからだったのだろう。
『分からないだろうな、お前のようなでかくて、エマのように可愛げのない女には』
身長を追い越してしまった時からだろうか。
それとも、特進クラスに私だけが入った時だろうか。
あるいは――あの子に出会った時からだろうか。
――それでも、リディアは平然を装い続ける。胸に秘めた思いを隠しながら。
報われない恋の行方〜いつかあなたは私だけを見てくれますか〜
矢野りと
恋愛
『少しだけ私に時間をくれないだろうか……』
彼はいつだって誠実な婚約者だった。
嘘はつかず私に自分の気持ちを打ち明け、学園にいる間だけ想い人のこともその目に映したいと告げた。
『想いを告げることはしない。ただ見ていたいんだ。どうか、許して欲しい』
『……分かりました、ロイド様』
私は彼に恋をしていた。だから、嫌われたくなくて……それを許した。
結婚後、彼は約束通りその瞳に私だけを映してくれ嬉しかった。彼は誠実な夫となり、私は幸せな妻になれた。
なのに、ある日――彼の瞳に映るのはまた二人になっていた……。
※この作品の設定は架空のものです。
※お話の内容があわないは時はそっと閉じてくださいませ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる