89 / 126
第七十話
しおりを挟む
目が覚めたら・・・
目の前に、麗しいお顔が。
そ、そうでした。
昨夜は、ふっ、夫婦の営みをして・・・
私も一応はお母様から閨教育を受けてはいますけど、殿方のように実地での教育を受けるわけではありませんし、お母様も最終的には「男性に任せておけばいいのよ」とおっしゃって。
なんていうか、なんていうか、凄かったですわ。
世のご夫人は、あんなことをなさっていますのね。
私、イーサン様と結婚しなくて、本当に良かったですわ。
あ、あんなこと、アルバート様以外からされたくありませんもの。
「おはよう、リズ。どうしたの?百面相して。もしかして、体が辛い?」
「お、おはようございます、アルバート様。体は大丈夫ですわ。お気遣いありがとうございます」
アルバート様が、ゆっくりと時間をかけて、私がつらくないように気遣って下さったから、痛くて痛くて、ということはないですわ。
噂で、痛みで体が引き裂かれそうなこともあるって聞きましたけど。
もちろん、多少は痛かったですし、今も違和感はありますけど。
アルバート様は、ご経験なさっているのですよね、きっと。
王族ですもの。
閨教育はちゃんとされているはずですわ。
殿方は、自分のそういう行動でお子を授かる可能性がありますから、王族や貴族の嫡男の方は特に気をつけていると聞きますし。
「僕も初めてだったから上手くできたか分からないんだよね。これからも痛かったり辛かったりしたら、ちゃんと教えて欲しい」
「それはもちろん・・・え?初めてって、アルバート様?閨教育は受けられていますよね?」
「うん。受けたけど、実地はお断りしたんだ。もちろん、あのままクレメンタイン王国の王女を娶ることになったら、直前に実地を受けるつもりだったけど」
嘘・・・
じゃあ、アルバート様は他の誰にもあんなことをなさっていない?
これまでも、これから先も、私だけ?
「愛してる、リズ。君にしか触れたくなかったんだ。存外、女々しくて重い男だろう?」
「いいえ!いいえ!嬉しいです、アルバート様。教育だと理解していても、きっと嫉妬したと思います。だから・・・嬉しい。大好きです、アルバート様」
嬉しくて、泣いてしまいそうです。
「湯浴みをして、軽く食事をしようか」
「はい。あの、お仕事は・・・」
「新婚だからね。今日から一週間は籠るよ」
え?一週間?
聞き返そうと思いましたのに、アルバート様がベルを鳴らしてミリアを呼び、ご自身はアルバート様のお部屋に行ってしまわれたので、聞けませんでしたわ。
冗談、ですわよね?
目の前に、麗しいお顔が。
そ、そうでした。
昨夜は、ふっ、夫婦の営みをして・・・
私も一応はお母様から閨教育を受けてはいますけど、殿方のように実地での教育を受けるわけではありませんし、お母様も最終的には「男性に任せておけばいいのよ」とおっしゃって。
なんていうか、なんていうか、凄かったですわ。
世のご夫人は、あんなことをなさっていますのね。
私、イーサン様と結婚しなくて、本当に良かったですわ。
あ、あんなこと、アルバート様以外からされたくありませんもの。
「おはよう、リズ。どうしたの?百面相して。もしかして、体が辛い?」
「お、おはようございます、アルバート様。体は大丈夫ですわ。お気遣いありがとうございます」
アルバート様が、ゆっくりと時間をかけて、私がつらくないように気遣って下さったから、痛くて痛くて、ということはないですわ。
噂で、痛みで体が引き裂かれそうなこともあるって聞きましたけど。
もちろん、多少は痛かったですし、今も違和感はありますけど。
アルバート様は、ご経験なさっているのですよね、きっと。
王族ですもの。
閨教育はちゃんとされているはずですわ。
殿方は、自分のそういう行動でお子を授かる可能性がありますから、王族や貴族の嫡男の方は特に気をつけていると聞きますし。
「僕も初めてだったから上手くできたか分からないんだよね。これからも痛かったり辛かったりしたら、ちゃんと教えて欲しい」
「それはもちろん・・・え?初めてって、アルバート様?閨教育は受けられていますよね?」
「うん。受けたけど、実地はお断りしたんだ。もちろん、あのままクレメンタイン王国の王女を娶ることになったら、直前に実地を受けるつもりだったけど」
嘘・・・
じゃあ、アルバート様は他の誰にもあんなことをなさっていない?
これまでも、これから先も、私だけ?
「愛してる、リズ。君にしか触れたくなかったんだ。存外、女々しくて重い男だろう?」
「いいえ!いいえ!嬉しいです、アルバート様。教育だと理解していても、きっと嫉妬したと思います。だから・・・嬉しい。大好きです、アルバート様」
嬉しくて、泣いてしまいそうです。
「湯浴みをして、軽く食事をしようか」
「はい。あの、お仕事は・・・」
「新婚だからね。今日から一週間は籠るよ」
え?一週間?
聞き返そうと思いましたのに、アルバート様がベルを鳴らしてミリアを呼び、ご自身はアルバート様のお部屋に行ってしまわれたので、聞けませんでしたわ。
冗談、ですわよね?
2,440
あなたにおすすめの小説
〈完結〉【書籍化&コミカライズ】伯爵令嬢の責務
ごろごろみかん。
恋愛
見てしまった。聞いてしまった。
婚約者が、王女に愛を囁くところを。
だけど、彼は私との婚約を解消するつもりは無いみたい。
貴族の責務だから政略結婚に甘んじるのですって。
それなら、私は私で貴族令嬢としての責務を果たすまで。
愛想を尽かした女と尽かされた男
火野村志紀
恋愛
※全16話となります。
「そうですか。今まであなたに尽くしていた私は側妃扱いで、急に湧いて出てきた彼女が正妃だと? どうぞ、お好きになさって。その代わり私も好きにしますので」
さようなら、わたくしの騎士様
夜桜
恋愛
騎士様からの突然の『さようなら』(婚約破棄)に辺境伯令嬢クリスは微笑んだ。
その時を待っていたのだ。
クリスは知っていた。
騎士ローウェルは裏切ると。
だから逆に『さようなら』を言い渡した。倍返しで。
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
「婚約を破棄したい」と私に何度も言うのなら、皆にも知ってもらいましょう
天宮有
恋愛
「お前との婚約を破棄したい」それが伯爵令嬢ルナの婚約者モグルド王子の口癖だ。
侯爵令嬢ヒリスが好きなモグルドは、ルナを蔑み暴言を吐いていた。
その暴言によって、モグルドはルナとの婚約を破棄することとなる。
ヒリスを新しい婚約者にした後にモグルドはルナの力を知るも、全てが遅かった。
〈完結〉【書籍化&コミカライズ】悪妃は余暇を楽しむ
ごろごろみかん。
恋愛
「こちら、離縁届です。私と、離縁してくださいませ、陛下」
ある日、悪妃と名高いクレメンティーナが夫に渡したのは、離縁届だった。彼女はにっこりと笑って言う。
「先日、あなた方の真実の愛を拝見させていただきまして……有難いことに目が覚めましたわ。ですので、王妃、やめさせていただこうかと」
何せ、あれだけ見せつけてくれたのである。ショックついでに前世の記憶を取り戻して、千年の恋も瞬間冷凍された。
都合のいい女は本日で卒業。
今後は、余暇を楽しむとしましょう。
吹っ切れた悪妃は身辺整理を終えると早々に城を出て行ってしまった。
〈完結〉伯爵令嬢リンシアは勝手に幸せになることにした
ごろごろみかん。
恋愛
前世の記憶を取り戻した伯爵令嬢のリンシア。
自分の婚約者は、最近現れた聖女様につききっきりである。
そんなある日、彼女は見てしまう。
婚約者に詰め寄る聖女の姿を。
「いつになったら婚約破棄するの!?」
「もうすぐだよ。リンシアの有責で婚約は破棄される」
なんと、リンシアは聖女への嫌がらせ(やってない)で婚約破棄されるらしい。
それを目撃したリンシアは、決意する。
「婚約破棄される前に、こちらから破棄してしてさしあげるわ」
もう泣いていた過去の自分はいない。
前世の記憶を取り戻したリンシアは強い。吹っ切れた彼女は、魔法道具を作ったり、文官を目指したりと、勝手に幸せになることにした。
☆ご心配なく、婚約者様。の修正版です。詳しくは近況ボードをご確認くださいm(_ _)m
☆10万文字前後完結予定です
婚約破棄の代償
nanahi
恋愛
「あの子を放って置けないんだ。ごめん。婚約はなかったことにしてほしい」
ある日突然、侯爵令嬢エバンジェリンは婚約者アダムスに一方的に婚約破棄される。破局に追い込んだのは婚約者の幼馴染メアリという平民の儚げな娘だった。
エバンジェリンを差し置いてアダムスとメアリはひと時の幸せに酔うが、婚約破棄の代償は想像以上に大きかった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる