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15歳
99ページ:自業自得というものです
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「はぁ」
私はため息の後、右手を軽く振った。
直後、膨れ上がった山羊頭魔族の魔力は霧散する。
『なっ・・・?』
「不意をついたら勝てるとでも思ったんですか?大人しく引き下がってもらえそうにないので、私も本気でいきますね?」
『くっ、くそっ!』
『愚かな。せっかく我が妻が生き残れる道を示したというのに』
まぁ、誇りある死を選んだということかな?
もしかしたら、プライドを捨てることで弱体化するのかもしれないし、別に無理強いするつもりはない。
「ところで、発言されませんけど、あなたもコチラの方と同じ考えですか?」
私は、ずっと黙ったままのドラゴン魔族に問いかける。
魔力的には、山羊頭魔族の半分だから、もしかしたら文句とか言えないのかもしれない。
『・・・』
「抵抗するのがコチラの方だけなら、あなたに手出しするつもりはありませんけど、どうします?」
『・・・』
ドラゴン魔族は何も答えない。
話せないのかもしれないけど、逃げようともしないし、襲ってこようともしない。
うーん。判別が出来ないな。
襲っても来ない相手を、攻めるのも嫌なので、私は標的を山羊頭魔族だけに絞ることにした。
『くそっ!こんなところで死んでたまるかっ!!』
山羊頭魔族は、ドラゴン魔族を私の方へ突き飛ばし、その隙に転移しようとしたようだ。
『なっ・・・?』
当然のことながら、そんなことはできない。
私を腕に抱いたままのノワールが、闇の魔法を放ち、山羊頭魔族を黒い鎖で雁字搦めにしていた。
「ノワール。あの鎖ってどんな効果があるの?」
『あれには魔力を吸い取る効果があります。普通なら、我らでは魔族を拘束できるほどの魔法は使えません。しかし、シエル様と縁が繋がれたことで、可能になったようですね』
へー。魔力を吸い取るんだ。
吸い取った魔力って、ノワールのものになるのかな?でも、魔族の魔力を精霊王が吸い取っても大丈夫なのかな?
『魔力に、聖も魔もありません。魔力とは純粋なる力そのもの。全ては使うもの次第ということです』
「そう。じゃあ、あのドラゴン魔族より少し弱いまで吸い取ったら、精霊の国から放り出して。2人とも一緒に」
こちらに抵抗しない、いや出来なかったのかもしれないけど、ドラゴン魔族より弱くなれば、あの山羊頭がどうなるかは一目瞭然だろう。
ま。私の知ったことではない。
素直に引き下がっていれば、ノワールもこんなことはしなかっただろうし。
「自分のしたことの責任は、自分で取るべきですよね。それを人間の世界では、自業自得と言うんですよ」
私はため息の後、右手を軽く振った。
直後、膨れ上がった山羊頭魔族の魔力は霧散する。
『なっ・・・?』
「不意をついたら勝てるとでも思ったんですか?大人しく引き下がってもらえそうにないので、私も本気でいきますね?」
『くっ、くそっ!』
『愚かな。せっかく我が妻が生き残れる道を示したというのに』
まぁ、誇りある死を選んだということかな?
もしかしたら、プライドを捨てることで弱体化するのかもしれないし、別に無理強いするつもりはない。
「ところで、発言されませんけど、あなたもコチラの方と同じ考えですか?」
私は、ずっと黙ったままのドラゴン魔族に問いかける。
魔力的には、山羊頭魔族の半分だから、もしかしたら文句とか言えないのかもしれない。
『・・・』
「抵抗するのがコチラの方だけなら、あなたに手出しするつもりはありませんけど、どうします?」
『・・・』
ドラゴン魔族は何も答えない。
話せないのかもしれないけど、逃げようともしないし、襲ってこようともしない。
うーん。判別が出来ないな。
襲っても来ない相手を、攻めるのも嫌なので、私は標的を山羊頭魔族だけに絞ることにした。
『くそっ!こんなところで死んでたまるかっ!!』
山羊頭魔族は、ドラゴン魔族を私の方へ突き飛ばし、その隙に転移しようとしたようだ。
『なっ・・・?』
当然のことながら、そんなことはできない。
私を腕に抱いたままのノワールが、闇の魔法を放ち、山羊頭魔族を黒い鎖で雁字搦めにしていた。
「ノワール。あの鎖ってどんな効果があるの?」
『あれには魔力を吸い取る効果があります。普通なら、我らでは魔族を拘束できるほどの魔法は使えません。しかし、シエル様と縁が繋がれたことで、可能になったようですね』
へー。魔力を吸い取るんだ。
吸い取った魔力って、ノワールのものになるのかな?でも、魔族の魔力を精霊王が吸い取っても大丈夫なのかな?
『魔力に、聖も魔もありません。魔力とは純粋なる力そのもの。全ては使うもの次第ということです』
「そう。じゃあ、あのドラゴン魔族より少し弱いまで吸い取ったら、精霊の国から放り出して。2人とも一緒に」
こちらに抵抗しない、いや出来なかったのかもしれないけど、ドラゴン魔族より弱くなれば、あの山羊頭がどうなるかは一目瞭然だろう。
ま。私の知ったことではない。
素直に引き下がっていれば、ノワールもこんなことはしなかっただろうし。
「自分のしたことの責任は、自分で取るべきですよね。それを人間の世界では、自業自得と言うんですよ」
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旧版を基に再編集しています。
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