転生幼女の攻略法〜最強チートの異世界日記〜

みおな

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10歳

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『あの者を操っている術を解除すればよろしいのですね?』

 セイクレッドの問いに頷く。
アル兄様と双子の片割れマズルは、結界を破ろうと中でもがいている。

 アル兄様にはお守りを渡してあるけど、さすがにあれだけ暴れると、効果が薄れつつある。

 これは早めにどうにかしないと!

「お願い。解除した後、あの2人を別々に隔離したいんだけど」

『それなら我にご命令下さい』

「ノワール!」

『ノワール。わたくしの邪魔をしないでちょうだい』

 現れたノワールに、セイクレッドの機嫌が悪くなる。

 うーん。闇と聖だから?
でも、喧嘩は他所でやってくれないかな。

「仲悪い?」

『も、申し訳ございません!』

「いや、いいんだけど、私は家族を助けたいんだけど。手を貸してくれないなら・・・」

『マスター!すぐ!直ぐにお助けします!セイクレッド、急げ!!』

 ノワールが青い顔をしてセイクレッドを急かし、セイクレッドもコクコクと頷いて、ブロワー伯爵たちから、アル兄様たちへと向き直った。

 いや。美形にそんなに狼狽えられると、私がめっちゃ悪人みたいなんだけど。

 何かいじめたみたいじゃない。
ほら、マモンだって、何か言いたげな顔してるし。

「何ですか、マモン」

「いえ・・・」

「何か言いたいなら、はっきり言って下さい。別に不敬だなんて言いませんよ」

「姫様、彼らは・・・精霊ですよね?姫様のことをマスターと呼ばれていましたけど」

 あ。
そういえば、ブラッド伯爵以外は精霊王と会ってなかったっけ。

「私を助けてくれている精霊たちです。男の人の方がノワール。女性の方がセイクレッドですよ」

「あの、姫様・・・いえ、何でもありません」

 マモン、歯切れが悪いなぁ。
3年前は言いたいことを感情のままにバンバン言う直情型だったのに。

 これが、大人になるってことなのかなぁ(しみじみ)←年寄りくさい。

「で、ブロワー伯爵もマルク伯爵ご子息も、大丈夫ですか?色々、お聞きしても?」

「もちろんでございます、殿下。私が至らないばかりに、このような事態を起こしてしまい、誠に申し訳ございません!」

 とりあえずマモンは置いといて、ブロワー伯爵たちに向き直る。
 大体、断罪のために呼んだのに、どうしてアル兄様があちら側に操られることになったの?

「マズルは・・・陛下に拝謁を賜るために訪れた王宮で、お見かけした王太子殿下にお口添えをいただきたいと・・・殿下なら、誤解だとご理解いただけると」

「クラウディア王国の貴族に、王女殿下を害するように依頼したなど、絶対にあり得ないことだと・・・父も、僕もそう思ったのです」

 なるほど?
それで話を聞いた挙句に、操られたと?
 アル兄様。王太子として、それはいかがなものなの?





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