悪役令嬢?寝言は寝て言え〜全員揃って一昨日来やがれ〜

みおな

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最初から整えておくべきだったわ

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「アレーシア、大丈夫かい?あんなのに関わってはいけないよ」

 お兄様、私から関わったわけじゃないわ。

 向こうからイチャモンを付けてきたのよ。

 それに、似非ヒロインに側近候補。

 このまま放置?それとも伯父様伯母様の再教育コース?

 いい加減、伯父様伯母様に再教育代を払うべきかしら?

 どうして、こうも次から次へと問題児ばかり登場するのよ。

「両侯爵家には、抗議をお願いしますわ、お兄様。殿下もよろしいですわね?」

「・・・ああ。すまないが頼む」

 本当なら、スレッガーとアルフはジェラートの側近だった。

 幼馴染で家柄も問題がない二人だけど、ジェラートが伯父様の再教育を受けたことで候補止まりになった。

 それは、マルチナとカリーナが候補止まりになっていることと理由は同じだ。

 学園で、ジェラートもそうだけど側近候補や婚約者候補たちがをする可能性を踏まえて、候補止まりになっているのだ。

 ジェラートは再教育はされたけど。

 ヒロインはみくりちゃんでジェラートに擦り寄ったりしないだろうけど。

 私はジェラートではなくイアン様の婚約者で、無関係だけど。

 もしものことがあるかもと、根回ししておいたのだ。

 実際、似非ヒロインは現れるわ、側近候補二人は私に喧嘩売ってくるわ。

 私ってば、えらい!

 あんなのを側近にしていたら、せっかくマトモになってるジェラートに悪影響を与えるわ。

 あの似非ヒロインを、ジェラートに近付かせかねない。

 はぁ。
カシアス騎士団長様も、キッシンガム教皇様も、二人とも立派な人なのに。

 確か嫡男は、立派な後継だと噂なのに。

 どうしてものの見事に、次男だけを教育に失敗してるのよ。

 これって物語の強制力だったりするの?

「殿下。殿下と侯爵閣下が望むなら、伯父様にお願いすることもできますわ」

 もういっそ、この世界の全員が伯父様伯母様の教育を受けたら良いんじゃない?

 立ち去って行くジェラートの背中が寂しそうで、帰宅後お母様に相談してみた。

「あらあら、まあまあ」

「殿下のすぐそばに側近がいないから、あんなのが殿下に近付こうとしているとも考えられます。私のミスですわ。最初から、殿下と一緒に教育を受けさせるべきでした」

 伯父様には手をかけさせて悪いけど、元々ジェラートのそばにいる人間だったのだから、あの場でいなくても教育させるように計らうべきだった。

 え?似非ヒロイン?

 ええと、何だっけ、アリーって呼ばれてたっけ?

 結局最後まで、名乗りもしなかったわ、あの子。

 男爵家だって言ってたわね。
お母様なら、どこの令嬢か分かるかしら?
 
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