59 / 64
後始末
しおりを挟む
ダリー伯爵子息とデルモンド侯爵子息は、犯罪奴隷として鉱山へと送られました。
そしてデルモンド侯爵家は、爵位を王家に返上することになりました。
本来ならニ段階降爵ということで、子爵になる予定だったのですが、ダリー伯爵家の爵位を取り上げたい陛下やお兄様の意向により、爵位返上という形になったようなのです。
侯爵家が責任をとって爵位返上した以上、男爵の地位にしがみつくことも出来なかったようで、ダリー伯爵家はお取り潰しになりました。
陛下が条件を出されて「夫人との離縁、ヴァルフリーデ王国から出て行くこと」を呑むなら資産は取り上げないということだったそうです。
元伯爵とご子息二人はそれを呑み、平民として隣国へと向かったそうです。
当分は見張りが付くと聞きました。
ご夫人は、男爵家の出だそうですが家は没落されているそうで、アデライン子爵家で使用人として雇うことにしたそうです。
デルモンド侯爵家の領地はアデライン子爵家が引き継ぐことになりました。
デルモンド様のご両親、元侯爵夫妻は、元の領地に隠居なさることに決まり、嫡男の方は・・・
アデライン子爵家の養子となられました。
ダリー伯爵一家の資産を取り上げなかったのは、どうやらこの養子縁組を知らせないためだったようです。
侯爵家ではなくなりましたが、ご両親のいる領地と、アデライン子爵家の持つ領地を継ぐことになったので、デルモンド侯爵家としては実質罰にはなっていないのです。
それに、そのうち陞爵されるかもしれません。
元々はお父様が陞爵を断られていたのですから。
私のお兄様となられたデルモンド様のお兄様は、お父様の元で合同事業を引き継いでいらっしゃいます。
あの上下水道と街道の整備は、お互いの領地、今はアデライン子爵家の領地になりますが、発展の要ですから、頑張っていただきたいですわ。
私の婚約破棄という形から始まった騒動は、これで解決という形になりました。
私はユリウス様と共に辺境伯領に戻り、お兄様は王家にて、婚姻の準備に入ったそうです。
次に王都に出向くのは、お兄様とラナリス様の婚姻の儀の時ですわね。
セシリア様はまだ十歳ですから、セルフィー殿下に嫁がれるのはしばらく先でしょうし。
あの結婚披露パーティーから二ヶ月経ち、私はグラナード領でのんびりと過ごしています。
最近は、ゴーマン伯爵令嬢のバーバラ様がよく訪れて下さいますのよ。
「ミリム様、今日は葡萄のムースを作って来ましたの」
「まぁ、嬉しい。バーバラ様の手作りのお菓子はとても美味しいので、楽しみですわ」
そしてデルモンド侯爵家は、爵位を王家に返上することになりました。
本来ならニ段階降爵ということで、子爵になる予定だったのですが、ダリー伯爵家の爵位を取り上げたい陛下やお兄様の意向により、爵位返上という形になったようなのです。
侯爵家が責任をとって爵位返上した以上、男爵の地位にしがみつくことも出来なかったようで、ダリー伯爵家はお取り潰しになりました。
陛下が条件を出されて「夫人との離縁、ヴァルフリーデ王国から出て行くこと」を呑むなら資産は取り上げないということだったそうです。
元伯爵とご子息二人はそれを呑み、平民として隣国へと向かったそうです。
当分は見張りが付くと聞きました。
ご夫人は、男爵家の出だそうですが家は没落されているそうで、アデライン子爵家で使用人として雇うことにしたそうです。
デルモンド侯爵家の領地はアデライン子爵家が引き継ぐことになりました。
デルモンド様のご両親、元侯爵夫妻は、元の領地に隠居なさることに決まり、嫡男の方は・・・
アデライン子爵家の養子となられました。
ダリー伯爵一家の資産を取り上げなかったのは、どうやらこの養子縁組を知らせないためだったようです。
侯爵家ではなくなりましたが、ご両親のいる領地と、アデライン子爵家の持つ領地を継ぐことになったので、デルモンド侯爵家としては実質罰にはなっていないのです。
それに、そのうち陞爵されるかもしれません。
元々はお父様が陞爵を断られていたのですから。
私のお兄様となられたデルモンド様のお兄様は、お父様の元で合同事業を引き継いでいらっしゃいます。
あの上下水道と街道の整備は、お互いの領地、今はアデライン子爵家の領地になりますが、発展の要ですから、頑張っていただきたいですわ。
私の婚約破棄という形から始まった騒動は、これで解決という形になりました。
私はユリウス様と共に辺境伯領に戻り、お兄様は王家にて、婚姻の準備に入ったそうです。
次に王都に出向くのは、お兄様とラナリス様の婚姻の儀の時ですわね。
セシリア様はまだ十歳ですから、セルフィー殿下に嫁がれるのはしばらく先でしょうし。
あの結婚披露パーティーから二ヶ月経ち、私はグラナード領でのんびりと過ごしています。
最近は、ゴーマン伯爵令嬢のバーバラ様がよく訪れて下さいますのよ。
「ミリム様、今日は葡萄のムースを作って来ましたの」
「まぁ、嬉しい。バーバラ様の手作りのお菓子はとても美味しいので、楽しみですわ」
120
お気に入りに追加
1,103
あなたにおすすめの小説

願いの代償
らがまふぃん
恋愛
誰も彼もが軽視する。婚約者に家族までも。
公爵家に生まれ、王太子の婚約者となっても、誰からも認められることのないメルナーゼ・カーマイン。
唐突に思う。
どうして頑張っているのか。
どうして生きていたいのか。
もう、いいのではないだろうか。
メルナーゼが生を諦めたとき、世界の運命が決まった。
*ご都合主義です。わかりづらいなどありましたらすみません。笑って読んでくださいませ。本編15話で完結です。番外編を数話、気まぐれに投稿します。よろしくお願いいたします。
※ありがたいことにHOTランキング入りいたしました。たくさんの方の目に触れる機会に感謝です。本編は終了しましたが、番外編も投稿予定ですので、気長にお付き合いくださると嬉しいです。たくさんのお気に入り登録、しおり、エール、いいねをありがとうございます。R7.1/31

愛のない貴方からの婚約破棄は受け入れますが、その不貞の代償は大きいですよ?
日々埋没。
恋愛
公爵令嬢アズールサは隣国の男爵令嬢による嘘のイジメ被害告発のせいで、婚約者の王太子から婚約破棄を告げられる。
「どうぞご自由に。私なら傲慢な殿下にも王太子妃の地位にも未練はございませんので」
しかし愛のない政略結婚でこれまで冷遇されてきたアズールサは二つ返事で了承し、晴れて邪魔な婚約者を男爵令嬢に押し付けることに成功する。
「――ああそうそう、殿下が入れ込んでいるそちらの彼女って実は〇〇ですよ? まあ独り言ですが」
嘘つき男爵令嬢に騙された王太子は取り返しのつかない最期を迎えることになり……。
※この作品は過去に公開したことのある作品に修正を加えたものです。
またこの作品とは別に、他サイトでも本作を元にしたリメイク作を別のペンネー厶で公開していますがそのことをあらかじめご了承ください。

婚約破棄されたので、隠していた力を解放します
ミィタソ
恋愛
「――よって、私は君との婚約を破棄する」
豪華なシャンデリアが輝く舞踏会の会場。その中心で、王太子アレクシスが高らかに宣言した。
周囲の貴族たちは一斉にどよめき、私の顔を覗き込んでくる。興味津々な顔、驚きを隠せない顔、そして――あからさまに嘲笑する顔。
私は、この状況をただ静かに見つめていた。
「……そうですか」
あまりにも予想通りすぎて、拍子抜けするくらいだ。
婚約破棄、大いに結構。
慰謝料でも請求してやりますか。
私には隠された力がある。
これからは自由に生きるとしよう。
君を愛す気はない?どうぞご自由に!あなたがいない場所へ行きます。
みみぢあん
恋愛
貧乏なタムワース男爵家令嬢のマリエルは、初恋の騎士セイン・ガルフェルト侯爵の部下、ギリス・モリダールと結婚し初夜を迎えようとするが… 夫ギリスの暴言に耐えられず、マリエルは神殿へ逃げこんだ。
マリエルは身分違いで告白をできなくても、セインを愛する自分が、他の男性と結婚するのは間違いだと、自立への道をあゆもうとする。
そんなマリエルをセインは心配し… マリエルは愛するセインの優しさに苦悩する。
※ざまぁ系メインのお話ではありません、ご注意を😓

【完結】白い結婚なのでさっさとこの家から出ていきます~私の人生本番は離婚から。しっかり稼ぎたいと思います~
Na20
恋愛
ヴァイオレットは十歳の時に両親を事故で亡くしたショックで前世を思い出した。次期マクスター伯爵であったヴァイオレットだが、まだ十歳ということで父の弟である叔父がヴァイオレットが十八歳になるまでの代理として爵位を継ぐことになる。しかし叔父はヴァイオレットが十七歳の時に縁談を取り付け家から追い出してしまう。その縁談の相手は平民の恋人がいる侯爵家の嫡男だった。
「俺はお前を愛することはない!」
初夜にそう宣言した旦那様にヴァイオレットは思った。
(この家も長くはもたないわね)
貴族同士の結婚は簡単には離婚することができない。だけど離婚できる方法はもちろんある。それが三年の白い結婚だ。
ヴァイオレットは結婚初日に白い結婚でさっさと離婚し、この家から出ていくと決めたのだった。
6話と7話の間が抜けてしまいました…
7*として投稿しましたのでよろしければご覧ください!

婚約破棄のその後に
ゆーぞー
恋愛
「ライラ、婚約は破棄させてもらおう」
来月結婚するはずだった婚約者のレナード・アイザックス様に王宮の夜会で言われてしまった。しかもレナード様の隣には侯爵家のご令嬢メリア・リオンヌ様。
「あなた程度の人が彼と結婚できると本気で考えていたの?」
一方的に言われ混乱している最中、王妃様が現れて。
見たことも聞いたこともない人と結婚することになってしまった。

もう愛は冷めているのですが?
希猫 ゆうみ
恋愛
「真実の愛を見つけたから駆け落ちするよ。さよなら」
伯爵令嬢エスターは結婚式当日、婚約者のルシアンに無残にも捨てられてしまう。
3年後。
父を亡くしたエスターは令嬢ながらウィンダム伯領の領地経営を任されていた。
ある日、金髪碧眼の美形司祭マクミランがエスターを訪ねてきて言った。
「ルシアン・アトウッドの居場所を教えてください」
「え……?」
国王の命令によりエスターの元婚約者を探しているとのこと。
忘れたはずの愛しさに突き動かされ、マクミラン司祭と共にルシアンを探すエスター。
しかしルシアンとの再会で心優しいエスターの愛はついに冷め切り、完全に凍り付く。
「助けてくれエスター!僕を愛しているから探してくれたんだろう!?」
「いいえ。あなたへの愛はもう冷めています」
やがて悲しみはエスターを真実の愛へと導いていく……
◇ ◇ ◇
完結いたしました!ありがとうございました!
誤字報告のご協力にも心から感謝申し上げます。

【完結】欲をかいて婚約破棄した結果、自滅した愚かな婚約者様の話、聞きます?
水月 潮
恋愛
ルシア・ローレル伯爵令嬢はある日、婚約者であるイアン・バルデ伯爵令息から婚約破棄を突きつけられる。
正直に言うとローレル伯爵家にとっては特に旨みのない婚約で、ルシアは父親からも嫌になったら婚約は解消しても良いと言われていた為、それをあっさり承諾する。
その1ヶ月後。
ルシアの母の実家のシャンタル公爵家にて次期公爵家当主就任のお披露目パーティーが主催される。
ルシアは家族と共に出席したが、ルシアが夢にも思わなかったとんでもない出来事が起きる。
※設定は緩いので、物語としてお楽しみ頂けたらと思います
*HOTランキング10位(2021.5.29)
読んで下さった読者の皆様に感謝*.*
HOTランキング1位(2021.5.31)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる