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ドキドキします
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あまりに皆様が乗り気なので、デルモンド様のことはお任せすることにしました。
というか、か、考える余裕がなくなってしまいましたの。
今日、私はユリウス様と正式に結婚式を挙げました。
籍はすでにグラナード辺境伯夫人となっておりますが、やはり教会で誓いを立てますと、気持ちは違うものですね。
結婚式とお披露目が終わり、その後に話し合いをしておりましたから、家族やラナリス様たちには今夜は泊まっていってもらうことになっています。
護衛の方はもちろんいますが、さすがに夜の移動は危険ですもの。
それで、その・・・
私はメリアを筆頭に、数人の侍女に磨かれています。
薔薇の花びらが浮くお風呂で、頭のてっぺんから足の先まで磨かれ、香油でマッサージをされ、銀髪は別の香油で艶やかに丁寧に梳かれます。
着せられたのは真っ白なレースの夜着で・・・
ちょっと避けていて、恥ずかしいです。上に絹のガウンを羽織りました。
この寝着は、ラナリス様からの結婚祝いですわ。
そして私は今、辺境伯夫婦の寝室でユリウス様をお待ちしています。
こういう場合、座って待つのが正しいのでしょうか?
座るなら、ソファーでしょうか?
それともベッドに?
お母様によく聞いておくべきでしたわ。
嫁ぐことがすぐに決まってしまいましたので、何の心の準備も出来ていません。
子爵家とはいえ一応貴族令嬢ですから、閨の作法は学んではいますけど、お父様もお母様も私に政略結婚は望んでいなかったので「旦那様に任せておけば良い」程度なのです。
ひとりでソワソワしながら・・・
立ったままでおりますと、扉がノックされユリウス様が入っていらっしゃいました。
扉を後ろ手に閉められたユリウス様は、お風呂上がりなのでしょうか、いつも束ねている紺碧色の髪はそのままで、まだ少し濡れていらっしゃるようです。
「ユリウス様・・・お髪が」
キョロキョロとあたりを見渡し、棚に置かれていたタオルを取ります。
その髪を拭こうと、背伸びをいたしますと、ユリウス様が少し前屈みになってくださいました。
「すまない」
「ふふっ。これも妻の特権ですわね。ユリウス様のお髪はとてもサラサラしていて綺麗ですわ」
「ミリムの髪は・・・良い香りがする」
「くっ、くすぐったいですわ」
ユリウス様が首元に顔を埋められて、私の首元に唇を寄せられました。
チュッ、チュッ、と繰り返される音と、ユリウス様の温度に、くらりとめまいがしそうです。
「ミリム」
「ユリウス様・・・」
どうしましょう。ドキドキしますわ。
というか、か、考える余裕がなくなってしまいましたの。
今日、私はユリウス様と正式に結婚式を挙げました。
籍はすでにグラナード辺境伯夫人となっておりますが、やはり教会で誓いを立てますと、気持ちは違うものですね。
結婚式とお披露目が終わり、その後に話し合いをしておりましたから、家族やラナリス様たちには今夜は泊まっていってもらうことになっています。
護衛の方はもちろんいますが、さすがに夜の移動は危険ですもの。
それで、その・・・
私はメリアを筆頭に、数人の侍女に磨かれています。
薔薇の花びらが浮くお風呂で、頭のてっぺんから足の先まで磨かれ、香油でマッサージをされ、銀髪は別の香油で艶やかに丁寧に梳かれます。
着せられたのは真っ白なレースの夜着で・・・
ちょっと避けていて、恥ずかしいです。上に絹のガウンを羽織りました。
この寝着は、ラナリス様からの結婚祝いですわ。
そして私は今、辺境伯夫婦の寝室でユリウス様をお待ちしています。
こういう場合、座って待つのが正しいのでしょうか?
座るなら、ソファーでしょうか?
それともベッドに?
お母様によく聞いておくべきでしたわ。
嫁ぐことがすぐに決まってしまいましたので、何の心の準備も出来ていません。
子爵家とはいえ一応貴族令嬢ですから、閨の作法は学んではいますけど、お父様もお母様も私に政略結婚は望んでいなかったので「旦那様に任せておけば良い」程度なのです。
ひとりでソワソワしながら・・・
立ったままでおりますと、扉がノックされユリウス様が入っていらっしゃいました。
扉を後ろ手に閉められたユリウス様は、お風呂上がりなのでしょうか、いつも束ねている紺碧色の髪はそのままで、まだ少し濡れていらっしゃるようです。
「ユリウス様・・・お髪が」
キョロキョロとあたりを見渡し、棚に置かれていたタオルを取ります。
その髪を拭こうと、背伸びをいたしますと、ユリウス様が少し前屈みになってくださいました。
「すまない」
「ふふっ。これも妻の特権ですわね。ユリウス様のお髪はとてもサラサラしていて綺麗ですわ」
「ミリムの髪は・・・良い香りがする」
「くっ、くすぐったいですわ」
ユリウス様が首元に顔を埋められて、私の首元に唇を寄せられました。
チュッ、チュッ、と繰り返される音と、ユリウス様の温度に、くらりとめまいがしそうです。
「ミリム」
「ユリウス様・・・」
どうしましょう。ドキドキしますわ。
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