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「私は・・・」
それでもユリウス様をお好きだと、言いたかったのかもしれません。
ですがそう呟いたまま、バーバラ様は俯いてしまわれました。
そうですわよね。
他人の言葉をお聞きになろうとしなかったとはいえ、何度拒否されてもユリウス様にお気持ちを伝え続けていたんですものね。
すぐにお気持ちの整理はつかないと思います。
「ちゃんとお母様のおっしゃることをお聞きになり、やり直して下さいますね?」
「辺境伯夫人様。しかしそれでは・・・」
伯爵夫人の言葉に、首を横に振ります。
「ご令嬢は十四歳とか。未成年の子供のしたことの責任は親が負うべきです。ですから、伯爵様には夫人がおっしゃった通りに爵位をご子息に譲っていただきます。夫人にも責任を持って、ご令嬢の再教育をお願いしますわ。それから、再教育が終わるまではグラナード辺境伯領への立ち入りも禁じます。今回だけは、それで見逃します。二回目はありませんわ」
そうなのです。
この、バーバラ伯爵令嬢様は、まだ未成年なのです。
我が国では、十五歳が成年とされ、成年にならないと婚姻はできません。
私は、先日誕生日を迎えていたことで婚姻できましたの。
未成年の行いの責任は、親が取るべきです。
きちんと教育出来ていないということですもの。
もちろん、未成年だからといって許せないことはありますけど、今回は犯罪を犯したというわけでもありませんし、今後ちゃんとされるのなら、と思います。
「あ、ありがとうございます!ありがとうございます!必ず、必ず、よく言い聞かせます!」
「お願いしますね?バーバラ様も、今回のことが王家まで話が行っていることをお忘れないように。我が兄はいずれ国王陛下の後を継ぎます。国王陛下も、兄も・・・私のように甘くはありませんわ。次がないことをよくご理解下さいね?」
少々甘いのではと言われるかもしれませんが、一応未成年は親の管理下と決まっているのです。
ユリウス様を本気でお好きなのだとは思いますが、お譲りすることはできませんから、諦めていただかなければなりません。
どこかの、成人していながら婚約者の顔とこの国の王女殿下の顔の見分けがつかず、衆人の前で婚約者を名前で呼び捨てにし、お前呼ばわりの挙げ句婚約破棄するような方と婚約していたせいで、私ずいぶんと寛容になったみたいですわ。
バーバラ様は、私の顔を見上げたまま、唇を噛んでいらっしゃいます。
「唇を噛まれては傷になりますわ。さぁ、お立ちになって下さい」
まぁ、すぐには納得できませんよね。
それでもユリウス様をお好きだと、言いたかったのかもしれません。
ですがそう呟いたまま、バーバラ様は俯いてしまわれました。
そうですわよね。
他人の言葉をお聞きになろうとしなかったとはいえ、何度拒否されてもユリウス様にお気持ちを伝え続けていたんですものね。
すぐにお気持ちの整理はつかないと思います。
「ちゃんとお母様のおっしゃることをお聞きになり、やり直して下さいますね?」
「辺境伯夫人様。しかしそれでは・・・」
伯爵夫人の言葉に、首を横に振ります。
「ご令嬢は十四歳とか。未成年の子供のしたことの責任は親が負うべきです。ですから、伯爵様には夫人がおっしゃった通りに爵位をご子息に譲っていただきます。夫人にも責任を持って、ご令嬢の再教育をお願いしますわ。それから、再教育が終わるまではグラナード辺境伯領への立ち入りも禁じます。今回だけは、それで見逃します。二回目はありませんわ」
そうなのです。
この、バーバラ伯爵令嬢様は、まだ未成年なのです。
我が国では、十五歳が成年とされ、成年にならないと婚姻はできません。
私は、先日誕生日を迎えていたことで婚姻できましたの。
未成年の行いの責任は、親が取るべきです。
きちんと教育出来ていないということですもの。
もちろん、未成年だからといって許せないことはありますけど、今回は犯罪を犯したというわけでもありませんし、今後ちゃんとされるのなら、と思います。
「あ、ありがとうございます!ありがとうございます!必ず、必ず、よく言い聞かせます!」
「お願いしますね?バーバラ様も、今回のことが王家まで話が行っていることをお忘れないように。我が兄はいずれ国王陛下の後を継ぎます。国王陛下も、兄も・・・私のように甘くはありませんわ。次がないことをよくご理解下さいね?」
少々甘いのではと言われるかもしれませんが、一応未成年は親の管理下と決まっているのです。
ユリウス様を本気でお好きなのだとは思いますが、お譲りすることはできませんから、諦めていただかなければなりません。
どこかの、成人していながら婚約者の顔とこの国の王女殿下の顔の見分けがつかず、衆人の前で婚約者を名前で呼び捨てにし、お前呼ばわりの挙げ句婚約破棄するような方と婚約していたせいで、私ずいぶんと寛容になったみたいですわ。
バーバラ様は、私の顔を見上げたまま、唇を噛んでいらっしゃいます。
「唇を噛まれては傷になりますわ。さぁ、お立ちになって下さい」
まぁ、すぐには納得できませんよね。
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