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慕われていますのね
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ユリウス様のエスコートで街に向かいます。
辺境伯領は、冬は雪深い街ですが、他の季節はとても涼しくて過ごしやすい土地です。
ただ、隣国との国境に位置していますから、避暑に来られる貴族の方は少ないようです。
避暑に来ている際に襲撃されたら、大変ですものね。
「まぁ!とても賑やかですのね」
馬車を少し離れた場所に停め、降り立った街はとても賑やかでした。
お祭りとかではないのですよね?
「あっ!領主様だっ!」
「おや、本当だ。こんにちは、領主様」
「あら?そちらのお嬢さんは?もしかして噂の婚約者様かい?」
ユリウス様の姿を見つけた途端に、子供から大人まで、みんなが集まってきます。
まぁ!ユリウス様は皆様に慕われていますのね。
「みんな、問題はないか?」
「ああ、大丈夫さ。それより・・・」
皆様の視線が私に集まります。
ユリウス様が、私の肩を抱き寄せました。
「私の婚約者のミリム嬢だ。ウェディングドレスの準備ができ次第、結婚式を挙げる。身内のみの式にするつもりだから、みんなにも祝ってもらいたい」
「それはもちろんですよ、領主様。ですが、お貴族様の結婚式となると準備に時間がかかるって聞きましたが」
「彼女は人気者でな。早く私の妻にしないと、誰かに奪われてしまうかもしれないのだ。だから、婚姻だけ先にしてしまいたいのさ」
まぁ!ユリウス様は嘘がお上手ですね。
ですが、言い寄られるのが嫌だから結婚すると言うと、角が立ちますものね。
私が人気者かどうかなど、グラナード辺境伯領の、しかも平民の皆様には分かりませんし。
「ミリムと申します。よろしくお願いします」
「まぁ!ご丁寧に。こちらこそ領主様のこと、お願いしますね」
「こりゃあ、領主様が惚気られるのも無理はないな」
「本当に可愛らしいお嬢さんだものね」
私がご挨拶申し上げると、皆様好意的に受け入れてくださいました。
もちろん、カーテシーをしたりしません。
ここは社交場ではなく、相手は平民の方ですもの。
「今日はデートかい?午前中はあのご令嬢は来ないと思うけど、結婚式が終わるまでは会わせたくないんだろ?早めに帰った方が良いよ」
あら?婚約者になりたいとおっしゃっている伯爵令嬢様のこと、皆様もご存知なのですね。
「ああ。みんなも式までは内密に頼む」
「ははっ。あのお貴族のご令嬢様は、俺たち平民なんかと口を聞いたりしないさ」
「そうよね。でも、本当に良かったわね、領主様。私たちも、あんなお高くとまったご令嬢より、そちらの婚約者のお嬢さんの方が何倍も良いわ」
ありがたいことですが、そんな態度のご令嬢ですの?
辺境伯領は、冬は雪深い街ですが、他の季節はとても涼しくて過ごしやすい土地です。
ただ、隣国との国境に位置していますから、避暑に来られる貴族の方は少ないようです。
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「まぁ!とても賑やかですのね」
馬車を少し離れた場所に停め、降り立った街はとても賑やかでした。
お祭りとかではないのですよね?
「あっ!領主様だっ!」
「おや、本当だ。こんにちは、領主様」
「あら?そちらのお嬢さんは?もしかして噂の婚約者様かい?」
ユリウス様の姿を見つけた途端に、子供から大人まで、みんなが集まってきます。
まぁ!ユリウス様は皆様に慕われていますのね。
「みんな、問題はないか?」
「ああ、大丈夫さ。それより・・・」
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ユリウス様が、私の肩を抱き寄せました。
「私の婚約者のミリム嬢だ。ウェディングドレスの準備ができ次第、結婚式を挙げる。身内のみの式にするつもりだから、みんなにも祝ってもらいたい」
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「彼女は人気者でな。早く私の妻にしないと、誰かに奪われてしまうかもしれないのだ。だから、婚姻だけ先にしてしまいたいのさ」
まぁ!ユリウス様は嘘がお上手ですね。
ですが、言い寄られるのが嫌だから結婚すると言うと、角が立ちますものね。
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「ミリムと申します。よろしくお願いします」
「まぁ!ご丁寧に。こちらこそ領主様のこと、お願いしますね」
「こりゃあ、領主様が惚気られるのも無理はないな」
「本当に可愛らしいお嬢さんだものね」
私がご挨拶申し上げると、皆様好意的に受け入れてくださいました。
もちろん、カーテシーをしたりしません。
ここは社交場ではなく、相手は平民の方ですもの。
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「そうよね。でも、本当に良かったわね、領主様。私たちも、あんなお高くとまったご令嬢より、そちらの婚約者のお嬢さんの方が何倍も良いわ」
ありがたいことですが、そんな態度のご令嬢ですの?
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