転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜

みおな

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ゲームの舞台の学園へ

推しは誰ですか?

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「私はほとんどゲームはしていないんです。プリシア様は、最後までされましたの?」

 私が問いかけると、プリシア様は満面の笑みで頷かれました。

「はいっ!私はコンプしちゃいました」

「コンプリート・・・あ、あの、セシル様って・・・」

「え?ああ!セシル・サードニクス公爵令息は隠しキャラの1人です。ハロルドルートとレイモンドルートの条件をみたしたら攻略出来るんです」

 やっぱり、隠しキャラでしたか。
そして、プリシア様は全てを攻略されたんですのね。

 どなたが推しだったのでしょうか。セシル様以外なら、応援してもいいんですけど・・・

「プリシア様は、あの・・・」

「はい?あ、大丈夫です!私、セシル・サードニクス様のことは何とも思ってませんから。私の最推しは超シークレットキャラのエルンストなんです!!」

 ごめんなさい。そんなドヤ顔で言われても、そのエルンストが誰なのか分かりません。

 ん?エルンスト?エルンストってまさかー

「エルンスト・ケルドラード様のことですの?」

「そうです!アリス様も知ってるんですね!」

「い、いえ、私はほとんどゲーム知識はありませんわ。私がそのお名前を知っているのは、セシル様からケルドラード皇国の皇太子様がこの国に留学してくる話をお聞きしていたからです」

 セシル様、レイモンド王子、ハロルド公爵令息はケルドラード皇太子のご友人として、学園生活をお支えする役目を果たすことになるのです。

 でも、ケルドラード皇太子ですか。
さすがに、他国の皇太子は攻略するのは無理ではないでしょうか。
 プリシア様は可愛らしいですけど男爵令嬢ですし。
 皇太子の婚約者になれるとしたら、公爵家、せめて侯爵家でないと。

「攻略・・・できましたの?」

「エルンストの攻略はすっごく大変なんです。ちょっとした台詞の選択ミスで好感度はダダ下がりしちゃうし。でも、一度マックスまでいくと、そのあとは何をやっても絶対下がらないんですよ?」

 マックスまでいけば、その後は下がらないって、それは何といえばいいのかしら。
 いや。それまでの苦労が報われるってことですわね。

「とにかく好感度マックスまで持っていけば、皇太子ルートまっしぐらなんです。まぁ、マックスにするのはものすごく大変なんですけどね」

「それで、マックスにしましたの?」

「もちろんです!エルンストは私の最推しですからっ!!」

 答えになってませんわ。
でも、構いません。セシル様でないのなら。ああ。王子や公爵令息も婚約者がいらっしゃるから、この際がんばって今世でもエルンスト皇太子ルートを突き進んで下さるといいですわ。
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