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第3章
新たなる攻略対象
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「君が、ヴァレリア公爵令嬢か」
不遜な態度で私の名前を呼ぶのは、黒髪に黒い瞳、すらりとした体躯に、見目麗しい容姿をしたハルトナイツ・レンブラント皇太子殿下、つまりは前世の私の推しである。
えーと。
ハルトナイツって、こんなだったっけ?
乙女ゲーム『秘密の恋~あなたの愛に溺れて~』で、全ての攻略対象を攻略した後、つまりハーレムルート後に現れるシークレットキャラ、それがハルトナイツ・レンブラントだ。
実はヒロインが彼の従妹で、皇女であったという、シークレットルート。
そして、ハルトナイツを攻略すると、レンブラント皇太子妃になるというハッピーエンドと、従妹として皇女として暮らしていくという友情エンドがある。
ちなみにどちらも経験済みだ。
従妹としても可愛がられ、皇女として幸せになるし、皇太子妃になればヤンデレ気味にデロデロに甘やかされる。
普段はちょっと俺様系のハルトナイツが、ヒロインに対しては、ほんっとに溺愛を通り越して激甘になるのだ。
そのハルトナイツがどうして目の前にいるのかというとー
昨日、サイラスから聞いたのだ。
ハルトナイツが今日からカムシーナ王国に留学してくるのだと。
はっきり言おう。
なんで?シークレットルートでも、ハルトナイツはカムシーナ王国にやってくる。
ただしそれは、従妹で皇女のヒロインを迎えに来るだけだ。学園に留学なんてしてこない。
しかも、どうして私に関わって来るの?あ。そうか。サイラスが私の名前を出したのか。
いやいやいやいや。ちょっと迷惑なんだけど。サイードに相手させなさいよ。リアーネと婚約してからは、ちょっとはマシになったんだから。
「はい。ヴァレリア公爵が娘、ヴィヴィ・ヴァレリアでございます」
まぁ、諸々言いたいことはあるが、いつまでも返事をしないわけにはいかない。
そして、いくら学園内が身分を問わないとはいえ、皇国の皇太子相手である。
カムシーナ王国の公爵令嬢として、ちゃんとカーテシーしての挨拶となった。
「美しいな・・・」
ハルトナイツがポツリと呟くが、小声すぎて私の耳には届かなかった。
「殿下?」
「殿下はやめてくれ。学園は身分を問わないのだろう?」
「ですが・・・かしこまりました。では、失礼ながら、レンブラント様と呼ばせていただきます」
脳内では名前呼びだけど、いくらなんでも婚約者だったサイードはともかく、他の攻略対象のことも名前呼びはしない。
ちなみにサイードのことは、今はエトワール様と呼んでいる。
本人はサイードでいいと言ってたけど、リアーネという婚約者がいるからね。
不遜な態度で私の名前を呼ぶのは、黒髪に黒い瞳、すらりとした体躯に、見目麗しい容姿をしたハルトナイツ・レンブラント皇太子殿下、つまりは前世の私の推しである。
えーと。
ハルトナイツって、こんなだったっけ?
乙女ゲーム『秘密の恋~あなたの愛に溺れて~』で、全ての攻略対象を攻略した後、つまりハーレムルート後に現れるシークレットキャラ、それがハルトナイツ・レンブラントだ。
実はヒロインが彼の従妹で、皇女であったという、シークレットルート。
そして、ハルトナイツを攻略すると、レンブラント皇太子妃になるというハッピーエンドと、従妹として皇女として暮らしていくという友情エンドがある。
ちなみにどちらも経験済みだ。
従妹としても可愛がられ、皇女として幸せになるし、皇太子妃になればヤンデレ気味にデロデロに甘やかされる。
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そのハルトナイツがどうして目の前にいるのかというとー
昨日、サイラスから聞いたのだ。
ハルトナイツが今日からカムシーナ王国に留学してくるのだと。
はっきり言おう。
なんで?シークレットルートでも、ハルトナイツはカムシーナ王国にやってくる。
ただしそれは、従妹で皇女のヒロインを迎えに来るだけだ。学園に留学なんてしてこない。
しかも、どうして私に関わって来るの?あ。そうか。サイラスが私の名前を出したのか。
いやいやいやいや。ちょっと迷惑なんだけど。サイードに相手させなさいよ。リアーネと婚約してからは、ちょっとはマシになったんだから。
「はい。ヴァレリア公爵が娘、ヴィヴィ・ヴァレリアでございます」
まぁ、諸々言いたいことはあるが、いつまでも返事をしないわけにはいかない。
そして、いくら学園内が身分を問わないとはいえ、皇国の皇太子相手である。
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「美しいな・・・」
ハルトナイツがポツリと呟くが、小声すぎて私の耳には届かなかった。
「殿下?」
「殿下はやめてくれ。学園は身分を問わないのだろう?」
「ですが・・・かしこまりました。では、失礼ながら、レンブラント様と呼ばせていただきます」
脳内では名前呼びだけど、いくらなんでも婚約者だったサイードはともかく、他の攻略対象のことも名前呼びはしない。
ちなみにサイードのことは、今はエトワール様と呼んでいる。
本人はサイードでいいと言ってたけど、リアーネという婚約者がいるからね。
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