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第2章
第1王子との邂逅
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「シーラ」
後ろからシーラに呼びかける声がして、私はビクッと体を震わせた。
この声は・・・
「あら?サイラス様。ヴァレリア様もご機嫌よう」
金髪碧眼の爽やか系イケメンと、銀髪を襟元で束ねた長兄がそこに立っていた。
「ヴィ!今日も相変わらず可愛いな!」
アベルの言葉に、ため息を吐く。
馬鹿なの?第1王子の前で何言ってるのよ。
「アベルお兄様・・・そういうことは我が家の中だけにして下さい」
「どうしてだ?ヴィは家の中でも外でも、超絶可愛いじゃないか。アゼルだって、父上や母上だってそう言ってる」
一家揃って、馬鹿なの?
というかお父様まで言ってるの?まさか、外で言ったりしてないわよね?
大切にされてることは嬉しいと思うけど、他人の前で溺愛っぷりを披露されるのって、めちゃくちゃ恥ずかしい。
「はははっ。ヴァレリア嬢、諦めた方がいい。アベルは毎日毎日、ヴァレリア嬢の愛らしさを1時間は語ってくれるからな」
「ご、ご迷惑をおかけして申し訳ございません」
「迷惑なんかじゃないさ。事実、愛らしいのだから、アベルを責められないからね。義妹になる日が待ち遠しいよ」
げ。義妹にはならないんだけど。
そろそろ、サイードの愚行が耳に入っていてもおかしくないんだけど、まだ大丈夫なのかな?
「サイラス様もそう思われますわよね。わたくしもヴィヴィ様とご一緒する日が待ち遠しいですわ」
シーラまで追い討ちをかけてくる。
もしかして、サイードの愚行を知ってて、婚約解消しないように、先回りして言ってるの?
可能性はあるよね。サイードと違ってサイラスは優秀だから。
アベルは一応身内だから味方になってくれるとは思うけど、第1王子を敵にまわすのは得策じゃないわね。
「ヴァレリア様」
この場からどうやって退散するか悩んでいた私に、救いの手が差し伸べられた。
「ビゼット様」
振り返った先に居たのは、ブランだった。あれ?何か約束してたっけ?
「歓談中失礼いたします。ヴァレリア様、少しご相談が・・・」
「ええ。構いませんわ。それでは、第1王子殿下、シーラ様、お兄様、失礼いたします」
何か言われる前に、さっさとカーテシーをして、ブランとその場を後にする。
助かった。あのままあそこに居たら、婚約解消できないように、逃げ道を潰されるところだった。
「ビゼット様。ご相談とは?」
「いえ。ヴァレリア嬢がお困りのように見えたので。余計なお世話でしたか?」
え?私を助けてくれたんだ。
「助かりましたわ。ありがとうございます」
後ろからシーラに呼びかける声がして、私はビクッと体を震わせた。
この声は・・・
「あら?サイラス様。ヴァレリア様もご機嫌よう」
金髪碧眼の爽やか系イケメンと、銀髪を襟元で束ねた長兄がそこに立っていた。
「ヴィ!今日も相変わらず可愛いな!」
アベルの言葉に、ため息を吐く。
馬鹿なの?第1王子の前で何言ってるのよ。
「アベルお兄様・・・そういうことは我が家の中だけにして下さい」
「どうしてだ?ヴィは家の中でも外でも、超絶可愛いじゃないか。アゼルだって、父上や母上だってそう言ってる」
一家揃って、馬鹿なの?
というかお父様まで言ってるの?まさか、外で言ったりしてないわよね?
大切にされてることは嬉しいと思うけど、他人の前で溺愛っぷりを披露されるのって、めちゃくちゃ恥ずかしい。
「はははっ。ヴァレリア嬢、諦めた方がいい。アベルは毎日毎日、ヴァレリア嬢の愛らしさを1時間は語ってくれるからな」
「ご、ご迷惑をおかけして申し訳ございません」
「迷惑なんかじゃないさ。事実、愛らしいのだから、アベルを責められないからね。義妹になる日が待ち遠しいよ」
げ。義妹にはならないんだけど。
そろそろ、サイードの愚行が耳に入っていてもおかしくないんだけど、まだ大丈夫なのかな?
「サイラス様もそう思われますわよね。わたくしもヴィヴィ様とご一緒する日が待ち遠しいですわ」
シーラまで追い討ちをかけてくる。
もしかして、サイードの愚行を知ってて、婚約解消しないように、先回りして言ってるの?
可能性はあるよね。サイードと違ってサイラスは優秀だから。
アベルは一応身内だから味方になってくれるとは思うけど、第1王子を敵にまわすのは得策じゃないわね。
「ヴァレリア様」
この場からどうやって退散するか悩んでいた私に、救いの手が差し伸べられた。
「ビゼット様」
振り返った先に居たのは、ブランだった。あれ?何か約束してたっけ?
「歓談中失礼いたします。ヴァレリア様、少しご相談が・・・」
「ええ。構いませんわ。それでは、第1王子殿下、シーラ様、お兄様、失礼いたします」
何か言われる前に、さっさとカーテシーをして、ブランとその場を後にする。
助かった。あのままあそこに居たら、婚約解消できないように、逃げ道を潰されるところだった。
「ビゼット様。ご相談とは?」
「いえ。ヴァレリア嬢がお困りのように見えたので。余計なお世話でしたか?」
え?私を助けてくれたんだ。
「助かりましたわ。ありがとうございます」
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